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「友人に絶交されました…」 鴻上尚史が指摘する原因“無意識の優越感”とは

連載「鴻上尚史のほがらか人生相談~息苦しい『世間』を楽に生きる処方箋」

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dot.#鴻上尚史

 でも、それは、不幸な人に「接する人」側から見た当り前で、不幸な人側の当り前ではない可能性が高いのです。「不幸な人は、自分を不幸な人だと思われることが嫌で、一緒に解決策を考えて欲しいなんて求めてない」なんて場合もありますからね。

 さやかさんは、「家柄自慢」をしたつもりはないと思います。でも、立場が違えば、ただ事実を語っただけで自慢と取られます。だって、プロポーション抜群の人が自分のサイズを、太っている人の前でただ語るだけでも、自慢していると思われるでしょう。

 体型にコンプレックスを感じている人の前で、どうしてもサイズを語らないといけない特別な事情がない限り、それは自慢だと取られます。

「子どもを愛さない親なんているわけない、A子の思い込みだ」という言葉は覚えていますか? そんな言葉を言った記憶がない、と書かれてないということは、言ったということでしょうか。

 残念ながら、子どもを愛さない親はたくさんいます。『ほがらか人生相談』にも、そういう親の問題は多く寄せられます。親だから子どもを愛して当然というのは誤解です。

 もし、「独りよがりのアドバイス」というものがあるとすると、それは、相手の事情を想像しないまま、自分の当り前だけを前提にするアドバイスのことです。

 さて、さやかさん。

 ここまでの文章を読んで、「A子は、私が『どうしたの?』と聞いたら、いろいろと話してくれた、とても嫌がっているようには見えなかった」と、思ったでしょうか。

 内心、嫌だと思いながら、それでも相手に頼って話してしまうことはあります。

 僕は、39歳でロンドンの演劇学校に留学した時、「英語の戦場」で本当に苦しい思いをしました。

 授業中より、休み時間が地獄でした。20歳前後の若者の口語で早口の英語は、大部分が分かりませんでした。それでも、留学して半年ぐらいはなんとか食らいつこうとがんばりました。最初は、クラスメイトも気を使って、ゆっくり言ったり、簡単な言い方をしたり、繰り返したりしてくれましたが、やがて、かまわなくなりました。


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