■「毒舌系MC」に視聴者は疲れてしまった?

 チャラそうに見えてしまうDAIGOだが、そんなエピソードを知れば信頼感はぐっと増す。一方で、「MC業に向いている」と言うのは民放バラエティー番組のスタッフだ。

「ミュージシャンとしても活躍していますが、一昨年に行われた自身が描いた絵本の発売記念イベントでは40歳を迎えるにあたって、『いろいろマルチに活動していきたい』と言っていました。MCたちの歯に衣着せぬ物言いが話題になる昨今ですが、DAIGOの場合、前へ前へと出ず不快なことも言わないので、見ていて疲れません。ゆえに、たまたまテレビをつけた視聴者から『この人嫌い』とチャンネルを変えられることがないと思います。毒舌司会者が飽きられたら、意外と数年後は憎まれないMCとして重宝されるかもしれません」

 一方、芸能リポーターの川内天子氏はDAIGOのMC進出について、こう分析する。

「DAIGOさんは竹下登元首相の孫ということもあり、おっとりした部分や育ちの良さが前面に出ています。そういうバックグラウンドが視聴者にも浸透しているので、安心感があるんです。MCには進行力や話術が求められますが、DAIGOさんの場合はそうした部分ではなく、お茶の間をアットホームにする力が求められたのでしょう。番宣写真の赤い蝶ネクタイ姿を見て、改めてそう感じました。お坊ちゃんなのにユーモラスというキャラクターを変える必要もなく、今までのDAIGOのままで、MCなど仕事の幅も広がっていくでしょう」

 枠にとらわれず多彩な活躍を見せるDAIGO。嫌みのなさと持って生まれた華で、今年もCMやバラエティーなど引っ張りだこになる一年になりそうだ。(ライター・丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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