写真の無断使用でもう泣き寝入りしない! 経験者が語る本人訴訟の「闘い方」 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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写真の無断使用でもう泣き寝入りしない! 経験者が語る本人訴訟の「闘い方」

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吉川明子dot.#アサヒカメラ
裁判まで弁護士に依頼するとなると、それなりの着手金が必要となる(写真:getty images)

裁判まで弁護士に依頼するとなると、それなりの着手金が必要となる(写真:getty images)

写真左から佐々木広人(アサヒカメラ編集長)、岩崎拓哉(写真家)、有賀正博(写真家)、三平聡史(弁護士)

写真左から佐々木広人(アサヒカメラ編集長)、岩崎拓哉(写真家)、有賀正博(写真家)、三平聡史(弁護士)

アサヒカメラ1月号から

アサヒカメラ1月号から

三平 ところで、無料の法律相談会って、弁護士の立場から言えばボランティアなので、人によっては「そういうことはやっていない」とか、「勝ったとしても弁護士費用の方が高くついてしまう」と、相談の時点で、相談者に対して実質的に無理と思わせているところはあるでしょうね。それに著作権の案件に全く関わったことのない弁護士も担当していますから。

岩崎 僕も弁護士はお金がかかるけど、かといって一人でやるのは不安でした。どうアプローチしていいのか、誰に聞いたらいいのかわからない。聞いたところで自分の求めているものなのかもわからない。いろいろ調べていくうちに、請求額が140万円以下で簡易裁判所が扱う事件なら、認定司法書士も法律相談や交渉、訴訟ができることを知りました。こんなこと、一般の人は知らないですよね。

三平 司法書士で債務整理の手続きなどを行う方が多いですが、著作権侵害に明るい人は少ないでしょうね。また、簡易裁判所で少額訴訟を受け付けていますが、その名のとおり“簡易”なので、ジャッジのブレが大きいといわれています。また、簡裁判事は司法試験に合格した法曹資格者ではない人も任命されています。

佐々木 一般の人の感覚からすれば、裁判所って「大岡越前」的な存在で、真実を明らかにして悪者をきっちり成敗してくれそうなイメージがあるのでしょうけど、全然そんなことないですからね。相手を警告するために使われることの多い内容証明郵便だって、「水戸黄門」の印籠のように相手を従わせることなんてできるわけもなく、単に「確かにこの内容のものを送りました」という証明がついている郵便物にすぎません。

有賀 それに、裁判は真実を明らかにする場ではないですからね。

三平 そうですね。裁判官は結局のところ、レフェリーみたいな存在なので。

岩崎 相手に損害賠償の支払いを命じる判決を勝ち取ったところで、相手が無視して払わないこともありますから。

三平 岩崎さんは今も本人訴訟を続けているのですか?

岩崎 裁判自体は一人で行っていますが、訴状のチェックや相談を受けてくれる顧問弁護士がいます。

有賀 カメラマンに人物、料理、報道などの専門分野があるように、弁護士も同じなんですよね。以前は弁護士であればオールマイティーに対応してくれると思いこんでいたのですが、みんながみんな、著作権侵害やネット上での無断使用について詳しいわけじゃないです。(笑)

岩崎 僕も紹介で今の弁護士を見つけました。一人でやっていると相手がこちらの要求に応じない場合、次のステップは即裁判になりますが、弁護士を立てたほうが裁判になりにくくなりました。

三平 示談交渉は、弁護士が介入したほうが成立しやすくなります。

岩崎 裁判まで弁護士に依頼するとなると、着手金が最低でも10万円はかかりますからね。写真1、2点の無断使用だと数万円の使用料しか認められない可能性もあるので、コスト面を考えると自分でやるしかありません。

三平 お金は関係なく、裁判でどうしても相手に勝ちたいということでなければ、本人訴訟をおすすめせざるを得ません。

岩崎 何度も本人訴訟をしていますけども、相手方の弁護士から答弁書や FAXが来ると今でもドキドキしますし、身構えます。

三平 明朝体でもっともらしい文体で書いているから、相手が自信満々に言っているような気がするんですよね。岩崎さんのその感覚はわかります。でもよく読むと、いい加減な反論だったり、相手がダメ元で書いていたりするようなこともあるんですけどね。

有賀 はじめはそれがわからないんですよ! 弁護士の言っていることだから、正しいに違いないという先入観があって。


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