【平野佳寿(ダイヤモンドバックス)】 評価:A

 オリックスからFAになり、2年契約でダイヤモンドバックスに入団した今季は、開幕から中継ぎとして活躍。32ホールドはナ・リーグ3位タイ、防御率2.44は新人王資格のある救援投手の中では、両リーグ1位の数字だった。

 5月から7月にかけては、上原浩治がレッドソックス時代に樹立した日本人メジャー記録にあと1と迫る26試合連続無失点。シーズン75試合登板は、日本人メジャー新記録となった。現在のメジャーリーグは平均年俸が400万ドルを超えており、総額600万ドルの2年契約は地元メディアに「お買い得な契約だった」と評された。

【牧田和久(パドレス)】 評価:D

 昨オフに西武からポスティングでパドレスへ移籍。メジャーでは数少ないアンダーハンドとあって期待は大きく、4月13日の時点では防御率1.69と、これに応えたかに見えた。ところが4月16日のドジャース戦で4失点、同29日のメッツ戦では5失点と打ち込まれ、5月以降は何度もマイナーとの間を行き来することとなった。

 投手有利といわれるペトコパークを本拠地としながら、前述の2試合も含めホームでの防御率は7.45。ロードでは防御率2.87だっただけに、メジャー2年目はホームでのピッチングがカギを握りそうだ。シーズン終了後に一度はメジャー登録枠から外されたが、新たにパドレスとマイナー契約を結んでいる。
 
【田澤純一(マーリンズ→エンゼルス)】 評価:E

 2013年から5年連続で50試合以上に登板した“鉄腕”も、今季は開幕からマーリンズで22試合に登板して防御率9.00。5月に解雇されると、その後はタイガースとのマイナー契約を経て大谷のいるエンゼルスと契約。9月に入ってメジャーに昇格すると、その後は9試合の救援登板で防御率2.25と、まずまずの成績を残した。(文・菊田康彦)

※文中の年俸額はすべて推定

●プロフィール
菊田康彦
1966年生まれ。静岡県出身。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身。2004~08年『スカパーMLBライブ』、16~17年『スポナビライブMLB』出演。プロ野球は10年からヤクルトの取材を続けている。