【イチロー(マリナーズ)】 評価:E

 今年メジャーで野手としてプレーした日本人は、二刀流の大谷のほかにはこのイチローだけ。2012年以来の古巣復帰となった今シーズンは、5年ぶりに開幕スタメンに名を連ねたものの、打率は低空飛行が続いた。

 5月3日にはメジャーの登録枠から外れ、球団会長付特別補佐に就任。今シーズンは残りの試合に出場しないことが発表され、メジャー18年目で自己最少の出場15試合に終わった。ただし現役を引退したわけではなく、マリナーズの球団幹部は来年3月に日本で行われる開幕戦で、イチローを再び選手登録する見通しを示している。

田中将大(ヤンキース)】 評価:A

 メジャー5年目の今シーズンは、4年連続の開幕投手こそ逃したものの、前半戦で7勝(2敗)をマーク。後半戦は5勝4敗ながら、7月24日のレイズ戦で完封勝利を挙げるなど、防御率2.85と安定感はむしろ増した。

 シーズンを通しては12勝6敗、防御率3.75の成績で、5年連続2ケタ勝利は黒田博樹氏以来、日本人2人目。ポストシーズンではレッドソックスとの地区シリーズ第2戦に先発し、5回1失点で勝利投手になった。ヤンキースにとってこれがシリーズ唯一の白星であり、評価にはこの点も加味した。

【前田健太(ドジャース)】 評価:B

 今年も開幕ローテーション入りし、前半戦は7勝5敗、防御率3.12と、メジャーデビューから3年連続の2ケタ勝利に向けて視界は良好だった。だが、オールスター明けは打ち込まれる試合が続くと、8月半ばにリリーフへ配置転換。9月1日のダイヤモンドバックス戦では好救援で8勝目を挙げたが、2ケタ勝利には届かなかった。

 リリーフでは19試合に投げて2勝3敗2セーブ、5ホールド、防御率3.57。先発の20試合と合わせて登板39試合は自己最多だった。ポストシーズンでも8試合すべてリリーフ登板で防御率4.05ながら、失点は2試合のみ。来シーズンは再び先発復帰を目指す見込みだ。

【ダルビッシュ有(カブス)】 評価:E

 カブスと6年総額1億2600万ドルの大型契約を結んで迎えた今シーズンは、故障に泣かされて登板は8試合のみ。5月20日のレッズ戦では6回1失点で日米通算150勝を達成したが、これが唯一の白星となった。カブス2年目の来季は真価を問われるシーズンになる。

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平野&牧田の“新人組”は明暗分かれる