凱旋門賞、今年も日本馬の勝利は厳しい? クリンチャーを迎え撃つ強力ライバル【杉山貴宏】 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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凱旋門賞、今年も日本馬の勝利は厳しい? クリンチャーを迎え撃つ強力ライバル【杉山貴宏】

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凱旋門賞に出走予定のクリンチャー(写真:getty Images)

凱旋門賞に出走予定のクリンチャー(写真:getty Images)

 凱旋門賞。フランスのパリロンシャン競馬場にて行われる芝2400mのG1レース。かつてほどクラシックディスタンスのレースが重視されず、世界的なトレンドが2000m前後の中距離路線に移ったこともあって最強馬決定戦という意味合いは薄れたものの、日本のホースマンや競馬ファンにとってはまだまだ特別な意味を持つレースだ。

 かつてディープインパクトやオルフェーヴルといった三冠馬たちが挑むも勝つには至らず、日本馬は2着が最高着順。今年はクリンチャーが参戦を予定しているものの、G1未勝利な上に前哨戦の仏G2フォワ賞で最下位の6着に沈んだ。陣営はもちろん巻き返しを誓っているが、この結果や実績で判断する限りは今年も日本馬の悲願達成は厳しいと言わざるを得ないだろう。

 今年の凱旋門賞を予想する上で、まず語らねばならないのは、昨年に3歳牝馬の身で凱旋門賞を含むG1レース5連勝と圧倒的な強さを見せたエネイブル。今年の前半を故障で棒に振ってしまったが、9月になって英G3セプテンバーステークス(オールウェザー2400m)で復帰して勝利を収めた。この時に3馬身半差の2着に下したのが、今年のG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスの2着馬クリスタルオーシャンだったことから、力の衰えはないと思われる。連覇へ向けての懸念は払拭されたと見ていい。

 一方で誤算が生じたのがエネイブルと同じJ.ゴスデン厩舎のクラックスマンだ。昨年は凱旋門賞の前哨戦であるG2ニエル賞を勝ちながら本番は回避し、2000mのG1英チャンピオンステークスを7馬身差で圧勝。明け4歳となった今年も仏G1ガネー賞、英G1コロネーションカップと連勝したが、6月の英G1プリンスオブウェールズステークスでポエッツワードの2着に敗れた。さらに8月のG1英インターナショナルステークスを馬場不向きのため直前回避。凱旋門賞にはぶっつけで挑むことになった。名伯楽のゴスデン調教師だけに仕上げは抜かりないだろうが、ローテーション的には減点がつくだろう。

 その他の有力馬をチェックすると、ニエル賞をデビュー3連勝で制したブルントラントは凱旋門賞には参戦せず。牝馬限定の仏G1ヴェルメイユ賞を勝ったカイトサーフは、牡馬混合レースに陣営が難色を示していることから回避の可能性が高い。だが、クリンチャーが敗れたフォワ賞を勝ったヴァルトガイストは侮れない。昨年のG1仏ダービーでは2着に入り、今年は7月の仏G1サンクルー大賞を制覇。フォワ賞まで重賞4連勝と絶好調で、地元フランスの名門A.ファーブル厩舎の大将格だ。



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