夏の甲子園に出られなかった…ドラフトの“隠し玉”は沖縄にいた!【西尾典文】  (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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夏の甲子園に出られなかった…ドラフトの“隠し玉”は沖縄にいた!【西尾典文】 

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未来沖縄・宜保翔 (c)朝日新聞社

未来沖縄・宜保翔 (c)朝日新聞社

 他のポジションでは、リードオフマンタイプなら阿部裕二朗(北越)、スラッガータイプであれば上下大地(津田学園)が面白い。阿部は、少し重心の低い構えで、無駄な動きのないスムーズな振り出しのスイングが目立つ左の巧打者。ボールを長く見て手元まで呼び込むことができるため、ミスショットが少ない。トップスピードに入るまでが速く、脚力でも目立つ存在だ。

 一方、上下は昨年夏の甲子園にも4番打者として出場した大型打者。この時は2試合で8打数ノーヒット、5三振と全く結果を残すことができなかったが、体格を生かしたスイングの鋭さは印象に残った。タイミングの取り方に余裕がなく、緩急への対応など課題は多いもののそのパワーはとにかく魅力。致命的に悪い癖などがあるわけではないため、プロで鍛えれば、大化けする可能性も秘めているだろう。

 大学生、社会人では隠し玉的な選手は多くないが、地方リーグで注目してもらいたいのが佐藤龍世(富士大)だ。173㎝と上背はそれほどないものの、たくましい体格を生かしたバッティングが持ち味の右のパワーヒッターである。下半身の強さが光り、逃げる変化球に対しても対応できる巧さを備えている。守備、走塁面ではそこまで目立つものはないが、サードから見せるスローイングにも強さがある。山川穂高、外崎修汰(ともに西武)といった富士大出身の打者がプロでも大活躍していることもプラス要因だ。

 最後に独立リーグから二人紹介したい。一人は大学卒1年目の海老原一佳(BCリーグ・富山)だ。タイプ的には、前述した上下と同様に未完の大器タイプのパワーヒッター。創価大時代からその長打力には定評があったものの、めったに芯に当たることがなく確実性の低さが課題だった。しかし、独立リーグ1年目の今年は3割を超える打率を残すなどミート力は確実にレベルアップしている。大型の割にスピードがあるのも魅力だ。

 最後の一人は谷田成吾(四国IL・徳島)である。慶応大学4年時、そして社会人2年目の昨年と注目を集めながら指名漏れした経歴を持ち、アマチュア球界では名の知れた左のスラッガーである。昨年のドラフト後に渡米してメジャー入りを目指したものの断念し、今年は四国アイランドリーグでプレーした。現在、25歳とプロ入りにはギリギリの年齢に差し掛かっているが、その打棒はまだまだ健在。社会人の名門であるJX-ENEOSを退社し、何としてもとしてもプロ入りしようとして渡米までした覚悟も評価ポイントである。



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