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“成り上がり人生”本田圭佑がW杯で見せた「一味違った哲学」【西川結城】

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セネガル戦で同点ゴールを決めて、祝福される本田(中央) (c)朝日新聞社

セネガル戦で同点ゴールを決めて、祝福される本田(中央) (c)朝日新聞社

 ロシアワールドカップを戦う本田圭佑が、抜群に面白い。それはサッカー選手としてだけでなく、人としての側面からも感じ取ることができる。ピッチ内でのプレーも、ミスも、活躍も。そして、彼の性格からくるピッチ外での言動も。すべてひっくるめて、本田という男はワールドカップの舞台を誰よりも楽しみ、尊く思い、そしてその価値を噛み締めているように見える。

 向かい風が吹き付ける始まりだった。

 4月にヴァイッド・ハリルホジッチ前監督が解任された直後から、『選手たちが今回の解任劇に絡んでいるのでは』という話題や臆測が世間に広がった。そして、その急先鋒として振る舞ったのが、『ハリルホジッチ氏とサッカー観で折り合いがついていなかった本田なのではないか』という主張であり、あたかも事実かのように浸透していった。

 そんな最中にスタートした、西野朗監督率いる新体制。5月下旬から国内で合宿が始まり、月末30日の親善試合・ガーナ戦を経て、代表チームはワールドカップ本番前最後の合宿地であるオーストリアに渡った。

 ガーナ戦で見せた本田のプレーに、キレはなかった。さらに渡欧後最初に行われたテストマッチのスイス戦にも先発したが、目立った結果を残せず、批判がさらに強まった。

 世間の声は、もちろん彼の耳にも届いていた。ただ、チーム作りを進める中で、本田に動揺は見られない。むしろ、こちらの質問にも相変わらず自分のサッカー観を軸に持論を述べていく。主張する本田は、いつ何時も変わることはない。

 西野監督は、選手たちに“共闘”を訴えた。同じチームで戦う選手たち。共に戦うのは当然だが、指揮官はチーム戦術や戦略といった部分にも率先して選手たちが意見を出し、関わってくることを求めた。就任して2カ月足らずで迎えるワールドカップ本番。とにかく時間がない中で、あらゆる人間の知恵が必要だった。

 本田は、自分が生きるチーム作りのやり方だと感じただろう。かつて、こんなことを話していたことがある。



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