張本勲、現役時代の「考えられへん伝説」 エラーを“力業”でヒットに訂正 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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張本勲、現役時代の「考えられへん伝説」 エラーを“力業”でヒットに訂正

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久保田龍雄dot.
東映時代の張本勲 (c)朝日新聞社

東映時代の張本勲 (c)朝日新聞社

 2018年もシーズンを大きく左右する交流戦が連日行われ、贔屓のチームの勝敗が毎日気になる今日この頃だが、懐かしいプロ野球のニュースも求める方も少なくない。こうした要望にお応えすべく、「プロ野球B級ニュース事件簿」シリーズ(日刊スポーツ出版)の著者であるライターの久保田龍雄氏に、現役時代に数々の伝説を残したプロ野球OBにまつわる “B級ニュース”を振り返ってもらった。今回は「“東映の暴れん坊”張本勲編」だ。

*  *  *

 東映時代の張本勲は数々の”暴れん坊伝説”を残している。最も有名な事件は、1964年3月26日の阪急戦(西宮)の9回表に起きた。

 1死から右中間三塁打で出塁した張本は、直後、足立光宏のけん制球で三本間に挟まれ、本塁に突っ込んだ際に、捕手・山下健に体当たりして押し倒した。

「何だ、その態度は!」と足立が非難すると、張本も「故意ではない」と負けずに応酬。たちまち両軍ナインが本塁上に集まり、もみ合いになった。さらにセカンドからスペンサーが駆けつけて参戦すると、張本は「(直接関係のない)スペンサーに肩を小突かれる筋合いはない」と激高。バットを掲げて、つかみかかろうとした。

 その後、チームメートになだめられていったんベンチに下がったものの、守備位置に戻るスペンサーにスラングで侮辱されると、張本は再びバットを手にしてベンチを飛び出し、スペンサー目がけて突進。尾崎行雄らが必死に追いかけ、みんなで抱きかかえるようにしてベンチに連れ戻した。

 今なら間違いなく退場だが、中川忠文球審は「もうひと騒ぎあったなら、張本の退場処分は考えたが、私としては退場にすべきではないという見解をとって、そのままプレーを許した」と歯切れの悪いコメント。東映・水原茂監督も「あのプレーは、両方ともチームのためにハッスルして起こったもの」と庇った。

 だが、スタンドの阪急ファンは、張本が何事もなかったように9回裏の守備につくと、「退場させろ!」と騒ぎ出し、試合後も東映のバスを取り囲んで「暴力団!」とヤジった。



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