手間がかかる分、それらを乗り越える度に好きになってしまうのがうさぎの魅力。「手がかかる子ほどかわいい」というのは人間だけではないようだ。

「うさぎが見せる想定外の良いことと悪いこと、そんな全てを受け入れてかわいいと思えるか」

 飼う前にじっくり考えてもらいたいことだという。そこで大切になるのは相談できる人や施設を見つけることだろう。うさぎユーザーが集まるイベントに参加し情報交換したり、田口さんのような専門家やうさぎを診察できる医師を見つけ相談することも重要だ。

 うさぎの一生を責任もって面倒を見るという覚悟を持ち、 "癒してもらう"という一方的なものではなく"癒し合える"関係を築く努力をする。そうすることで "うさぎ介護"は受け入れやすくなるはずだ。

 また、飼い主だけでなく売る方も良い点だけでなく介護を含めた大変な部分もしっかり説明する義務があるだろう。それが生き物を扱う責任だ。

 卯年でブームになり生まれたうさぎ団塊世代は平均寿命と言われている7年目を迎えており、高齢化に伴い病気になったり体に不自由が生じているうさぎが増えている。そんな節目の今、"うさぎ介護"について改めて考える時期にきている。(文/淺見良太)