「1点目みたいな失点の仕方は避けたかったですけど、狭いスペースをあれだけ落ち着いてボールを回せるというのがアーセナルの特徴。まあ、うまかったですね」

 さらに1点を失い、得点が必要になったサウサンプトンは勝負に出る。72分に吉田との交代でFWチャーリー・オースティンを投入。システムを5-4-1から4-4-2に変えて反撃態勢を整えたが、サウサンプトンは善戦むなしく2-3で敗れた。

 サウサンプトンの国内リーグ戦は残り6試合。準決勝まで勝ち進んでいるFAカップを含めると、吉田には7試合残されている。W杯本番まで、どこまでコンディションを上げられるか。気がかりは、降格圏から抜け出せないサウサンプトンのチーム状況だ。「選手があまりボールを受けたがらない。ちょっと自信をなくしている感じがすごくした」と語るように、雰囲気は決して良好ではない。

 日本代表、そしてサウサンプトンにとっても、守備の柱である吉田のさらなる奮起が必要とされている。(文・田嶋コウスケ)