アフガン紛争、ロヒンギャ難民…「紛争地域に行くことに不安はない」国境なき医師団の覚悟 (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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アフガン紛争、ロヒンギャ難民…「紛争地域に行くことに不安はない」国境なき医師団の覚悟

井上和典dot.#朝日新聞出版の本#病院
国境なき医師団日本会長の加藤寛幸医師「目の前にいる患者の命に向き合うだけ」(撮影/小林茂太)

国境なき医師団日本会長の加藤寛幸医師「目の前にいる患者の命に向き合うだけ」(撮影/小林茂太)

――国境なき医師団には?

 国境なき医師団の日本事務局ができたのは1992年11月。小児科認定医試験に合格した97年に、国境なき医師団の医師募集に応募しました。ただ、英語などの語学力が足りなかったことなどもあり、即座には採用されませんでした。その後、10年かかってスーダンに赴任しました。37歳のときです。

――長い道のりでしたね。

 20代で活動している医師には、おそらく巡り合っていません。現場では自分一人で診療を完結させる必要があるため、ある程度の経験が求められることはやむを得ない。

――日本事務局として派遣された医師の人数は。

 2016年までに医師や看護師など107人のスタッフが、34の国や地域で活動しています。私自身は、スーダンに始まり、インドネシア、パキスタン、シエラレオネなど。だいたい3カ月から長くても半年程度です。昨年はバングラデシュでロヒンギャ難民の援助活動に参加。11年の東日本大震災や16年の熊本地震でも緊急援助に入りました。

――紛争地域に行くことに不安はありますか。

 よく聞かれるのですが、不安はないんです。ニーズがある以上、そこを避けていたら「国境なき医師団」は務まりません。国内の医師から「外国好き」と揶揄されることもあります。しかし、たとえばエボラ出血熱が広がる前のギニアは、人口10万人に対して医師はたった1人です。一方で、日本は10万人対で約230人いますが、これでも偏在で問題になるほどです。国内外にかかわらず世界中でニーズがあるところで活動したい。


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