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日本じゃありえない! 「超大物」が移籍するメジャーのオフは面白い

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杉浦大介dot.
去就が注目されているジャンカルロ・スタントン(写真:Getty images)

去就が注目されているジャンカルロ・スタントン(写真:Getty images)

 米大リーグ(MLB)の今オフは、ナ・リーグMVPに輝いたマーリンズのジャンカルロ・スタントンの動向に注目が集まっている。すでにカージナルス、ジャイアンツなどと条件面では合意しているとの話も。トレード拒否権を持つスタントンが移籍に同意すれば、あと10年で実に2億9500万ドル(注・2020年終了後にオプトアウトの権利を持っている)の契約を残すスーパースターのトレードが現実のものになるかもしれない。

 日本の感覚で言うと、直近シーズンに59本の本塁打を放った28歳のスーパースターがトレードされることなど考えにくいだろう。日本で同じことが起これば、“世紀のトレード”などと言われるかもしれない。しかし、移籍の盛んな大リーグでは、過去にホームラン王を獲得した選手が直後に放出されたケースは珍しくない。

 最も有名なのは、1919年にレッドソックスの一員として当時の大リーグ最多記録の29本塁打を放ちながら、そのオフにヤンキースに放出されたベーブ・ルースの例だろう。シアターを経営していたオーナーが、ブロードウェイ劇の予算を賄うためにスター選手を売り払ったという漫画や映画のような話。その後、ルースはヤンキース黄金時代の立役者となり、レッドソックスは実に86年も優勝から見放されたのは、あまりにも有名なエピソードである。

 最近では、2003年にア・リーグMVPを獲得したアレックス・ロドリゲスが、オフにレンジャーズからヤンキースにトレードされたケースが記憶に新しい。通称「A・ロッド」はヤンキースでは紆余曲折あったが、05、07年にア・リーグMVPに輝き、09年の世界一に大きく貢献。一方、A・ロッドの高額年俸から解放されたレンジャーズも翌年に勝利数を71勝から89勝に引き上げたのだから、このトレードは両チームが成功したと言えるはずだ。

 大リーグではスーパースターが出されるビッグトレードも決して珍しいものではない。MLBはビジネスで、選手は商品。そんな風に表現すると残念に感じる人も多いかもしれないが、米国ではファンもその事実を理解している。相当明白な経費削減政策でもない限り、ファンもフランチャイズ・プレーヤーの放出を受け入れる印象がある。


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