なすびさん(撮影:新津勇樹、衣装提供:コロンビア、取材協力:ハワイアンレストラン アロハベイビー)/出演情報はTV・福島放送「福島まるごとライブ ヨジデス」午後3:50~4:50月曜レギュラー、ラジオ福島「かっとびワイド」午後1:00~4:00火曜レギュラー、2018年2月丸福ボンバーズ公演「バカの王様?the KING of BAKA?」
なすびさん(撮影:新津勇樹、衣装提供:コロンビア、取材協力:ハワイアンレストラン アロハベイビー)/出演情報はTV・福島放送「福島まるごとライブ ヨジデス」午後3:50~4:50月曜レギュラー、ラジオ福島「かっとびワイド」午後1:00~4:00火曜レギュラー、2018年2月丸福ボンバーズ公演「バカの王様?the KING of BAKA?」
なすびさん(撮影:新津勇樹、衣装提供:コロンビア、取材協力:ハワイアンレストラン アロハベイビー)/出演情報はTV・福島放送「福島まるごとライブ ヨジデス」午後3:50~4:50月曜レギュラー、ラジオ福島「かっとびワイド」午後1:00~4:00火曜レギュラー、2018年2月丸福ボンバーズ公演「バカの王様?the KING of BAKA?」
なすびさん(撮影:新津勇樹、衣装提供:コロンビア、取材協力:ハワイアンレストラン アロハベイビー)/出演情報はTV・福島放送「福島まるごとライブ ヨジデス」午後3:50~4:50月曜レギュラー、ラジオ福島「かっとびワイド」午後1:00~4:00火曜レギュラー、2018年2月丸福ボンバーズ公演「バカの王様?the KING of BAKA?」

「もう一回やれと言われたら、絶対に断ります。あの番組はトラウマで、本当に過酷でした。全裸で、ただひたすらハガキ一枚一枚に念を込めて書き続ける。正直生きることから逃げ出したいと何度も思いましたよ。でも、あの番組があったから、今のボクがいるんです。あの時の辛さと比べたら、なんでも乗り越えられる。だから、トラウマでありながら、感謝の気持ちもあります」

【写真】20年前の“伝説”を振り返るなすびさん

 あの番組とは、大ヒット番組「進ぬ!電波少年」の人気企画、「懸賞生活」である。ちゃぶ台に座布団しかない一室で、全裸で面長の男がひたすら懸賞に応募して生活をする様子を24時間、テレビカメラが追うというインパクトのある企画だった。その無理難題なミッションを見事にクリアしたなすびさんが、約20年の時を経て当時を振り返った。

「番組のオーディションは、くじ引きでした。20人ほどの参加者でくじを引き、僕が当たったんです。そこには、吉本芸人のまちゃまちゃさんや、Rマニア、チューヤンと朋友というコンビを組んだ俳優の伊藤高史君もいました。それで、くじ運のいい奴に懸賞生活をさせるということで、当たりをひいた僕が、その場で目隠しされ車に乗せられたんです。ある意味、拉致ですよ(笑)」

 番組の名物Tプロデューサーに連れられ、アパートの一室に到着するや否や服を脱がされ、「今日から懸賞だけで生活をしてもらいます。やりますか?やりませんか?」との問いに、「やります」と応える。そのまま懸賞生活がスタートした。まさに裸一貫とはこのことだ。

「食べ物や生活に必要なものは全て懸賞に応募して手に入れなければならないんです。使えるのは水と電気だけ。トイレットペーパーも当然ない。だから、最初のころは、トイレで用を済ませたら、おしりをシャワーで流して、拭くタオルもないから、エアコンの風でプルプル震えながら、乾かしていましたよ」

 懸賞生活の過酷さを物語るエピソードだ。人と話さない孤独な日々の中、生きることを放棄したくなることもあった。そんな生活でも、途中でリタイアをせずにこれたのは、やると決めたからの意地だった。その後、11カ月で見事に目標金額100万円に達した。

「正直、玄関や窓もあるので、逃げようと思えば逃げられたし、電話もあったので、外に助けを求めることもできたんです。でも、Tプロデューサーから、この電話は緊急時以外には使うなと言われ、それを馬鹿正直に守っていました(笑)。まあ、最終的には自分の意思で続けたんです」

 懸賞生活の間は、なすびさん本人の自宅はそのままなため、マネージャーさんが半年に一回窓を開け、換気をしてくれていたとのこと。しかし、なすびさんは懸賞生活をしているその部屋の窓は一度も開けなかった。それには別の理由もあったのだ。

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