つい見とれてしまうアムステルダム中央駅の優しい美しさ <下川裕治のどこへと訊かれて> (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

つい見とれてしまうアムステルダム中央駅の優しい美しさ <下川裕治のどこへと訊かれて>

連載「どこへと訊かれて」

このエントリーをはてなブックマークに追加
終着駅ではない。近郊に向かう列車が頻繁に到着し、発車する駅だが

終着駅ではない。近郊に向かう列車が頻繁に到着し、発車する駅だが

 僕にはそんな話は関係なかった。運河に沿うように建つ駅舎に見入っていた。ヨーロッパの駅は迫力があるが、運河がこんなにも似合う駅を僕は知らなかった。

 アムステルダムは、ユーラシア大陸の西、大西洋に面している。アジアからヨーロッパに向かっていくと、終点の雰囲気がある。旅の疲れが出る頃でもある。そんなとき、アムステルダム中央駅は、妙に優しく映る。

 今年の3月、僕は再びアムステルダムにいた。シベリア鉄道に揺られ、モスクワからワルシャワ、ベルリンを通ってアムステルダムに辿り着いた。やはり夜だった。

 アムステルダムのホテルは高い。ゲストハウスに毛の生えたような宿でも1泊2万円近くする。旅の果てのこの物価は応える。

 駅を出て、やはり振り返っていた。

 アムステルダム中央駅は、やはり優しく映った。

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)
1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)など


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

下川裕治

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)/1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)など

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい