首都圏に300校以上ある中高一貫校。わが子に合った志望校を選ぶためには、教育方針や校風、進路実績など、それぞれの学校の特徴をよく把握することが大切です。偏差値だけではわからない学校の強みを知るために、首都圏の中高一貫校をさまざまな視点から評価したランキングを見てみましょう。本稿では、グローバル教育に力を入れている学校のランキングを紹介します。

MENU 英語の授業が週8~10コマの学校も ネイティブの教員が30人以上在籍 全員参加の海外研修や“英語版文化祭”も 生徒の海外大進学を後押し 国際バカロレア(IB)の導入で、国際基準に沿った教育を推進

英語の授業が週8~10コマの学校も

 近年、多くの中高一貫校が力を入れているのがグローバル教育です。公立中学校と比較して英語の授業時間数が多かったり、ネイティブ教員による授業があったりと、多くの学校が充実した英語教育を行っています。

「学校によっては、英語の授業が週8~10コマあったり、昼休みや放課後などにネイティブ教員と自由に会話できるイングリッシュルームなどを設置したりしています。英検などの資格取得に熱心な学校や、イングリッシュデーなど英語関連の行事を実施している学校など、学校ごとにさまざまな取り組みを行っています」(大学通信情報編集部の大野香代子さん)

  また、校内での英語教育にとどまらず、海外研修制度や短期または長期の留学制度を設けている学校、海外大への進学をサポートする学校も増えてきました。

「グローバル教育の充実度は、志望校を選ぶ際の重要な判断材料になっています。多様な体験ができる教育を求めている家庭は多いため、グローバル教育が充実している学校は人気が高い傾向にあります」(大野さん)

 そこで今回は、「中学受験のプロ」である首都圏の学習塾に「グローバル教育に力を入れている中高一貫校」についてアンケート調査を行い、303学習塾の塾長、教室長の回答から作成したランキングを紹介します(2024年、大学通信調べ。学校名を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計)。

首都圏の学習塾にアンケートを実施し、303学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。無印は公立、◎印は私立を表す。2024年、大学通信調べ。
首都圏の学習塾にアンケートを実施し、303学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。無印は公立、◎印は私立を表す。2024年、大学通信調べ。

ネイティブの教員が30人以上在籍

 1位に選ばれたのは、三田国際科学学園(東京都世田谷区)です。1902年創立の戸板裁縫学校が前身の戸板中学・戸板女子高校が2015年に共学化。2025年に現在の校名に改称しました。

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白井裕子
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