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高橋一生さんが「得してるなあ、僕は」と思うこととは?

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古知屋ジュンdot.#朝日新聞出版の本#読書

高橋一生(たかはし・いっせい)/1980年、東京都生まれ。ドラマ、舞台、映画と幅広く活躍。近年の出演作に、ドラマ「民王」「カルテット」、映画「シン・ゴジラ」「3月のライオン」など。大河ドラマは「軍師官兵衛」以来3年ぶり5度目の出演。次期NHK連続テレビ小説「わろてんか」にも出演が決定している(撮影/加藤夏子)

高橋一生(たかはし・いっせい)/1980年、東京都生まれ。ドラマ、舞台、映画と幅広く活躍。近年の出演作に、ドラマ「民王」「カルテット」、映画「シン・ゴジラ」「3月のライオン」など。大河ドラマは「軍師官兵衛」以来3年ぶり5度目の出演。次期NHK連続テレビ小説「わろてんか」にも出演が決定している(撮影/加藤夏子)

 今、もっとも注目を集める男・高橋一生。NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」でも、独特の存在感を示している。女性向けの雑誌「Reライフマガジンゆとりら」が、役者としての思いから、健康法、生活観、人生観などの“素顔”に迫った。

*  *  *
 NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の放送開始から約半年が経った。今川家の支配の下、柴咲コウ演じる直虎の元いいなずけの直親(三浦春馬)らが亡くなり、直親の息子・虎松の後見人としておんな城主となった直虎。同時に、直虎の幼なじみとして育ち、のちに井伊家の筆頭家老として彼女を支える政次との関係にも変化が……。

 寡黙で一見何を考えているのかわかりづらいが、直虎や周囲の人々を思いやる心を忘れない政次。この役どころが高橋さん本人のイメージに重なるのではと問うと、「得してるなあ、僕は」と屈託のない笑顔を見せた。

「『どんな役でもこなせますね』と器用に見られがちなんですが、そうでもないんです。高橋一生自身のキャラクターに寄せようとは思っていなくて。それでも僕をいろんなイメージで、いろんなふうに解釈していただけるとしたら、それは俳優冥利につきると思います」

 政次は井伊家にとって強大な存在である今川家とも関係を断ち切れず、一時は政治的な立場から、思いを寄せ続ける直虎の誤解をあえて受けることに。そんな政次の複雑な生き方に、「なるべく寄り添っていけたら」と語る。

「心情的にすごく苦しいでしょう。直虎にその真意を伝えたくもなってしまうものだと思いますが、それをしない政次は、すごくいい男だと僕は思っています。恋敵だった直親が死んでしまっても、それに乗じて直虎に近づこうとはしません。直親に結婚について聞かれて『私は一人でよいです』と答えるシーンがありましたが、あのセリフの気持ちをずっと持ち続けるのではないかと思います」

 ストレートな言動で周囲を巻き込んでいく直虎に対し、家臣の家に生まれ育った立場上、その思いを内に秘めることの多い政次。少ないセリフや所作のみで表現しなければならないことも多く、演じるにあたっては役者としての高い実力が要求される。

「芝居はセリフの応酬ではないと思っているので、言葉の間や呼吸といったものを一番大事に考えています。歌舞伎の世界にも通じるものがあって、拍子木の鳴っている瞬間ではなく、拍子木と拍子木の音の合間に人間の本質的なものが宿ると思っている。『~直虎』では、演じる上では“何もしない”というのがある意味、理想でもあります。“芝の上に居る”だけで芝居ですから、ただそこにいるだけで何が語れるかということへのこだわりは年々強くなっています」


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