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平野美宇 「超攻撃型」卓球はいかにして生まれたか?

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高樹ミナdot.
アジア選手権で史上最年少優勝を果たした平野美宇(写真:Getty Images)

アジア選手権で史上最年少優勝を果たした平野美宇(写真:Getty Images)

 新たな才能が次々と花開く日本の卓球界で今、最も話題の選手といえば、平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園)である。4月14日に17歳になったばかりの現役女子高生。誕生日には中国・無錫(むしゃく)で開かれたアジア選手権女子シングルスの準々決勝で、リオ五輪金メダリストで世界ランク1位の丁寧(中国)をフルゲームの末に撃破した。翌日の準決勝と決勝でも中国の2 、3番手にストレート勝ちし、史上最年少優勝を果たす。「打倒中国」を掲げ、2020年東京オリンピックで金メダルを目指す日本だが、まさかこのタイミングで中国を破る選手が現れるとは。予想外の快挙に日本中が驚き、中国は度肝を抜かれ、世界中の選手たちが希望の光を見た。

 平野の卓球はとにかく速い。アジア選手権では球威、体の反応、打点の速さすべてにおいて中国人選手を上回り、中国ナショナルチームの監督が「我々よりも先進的」と舌を巻くほどだった。それを可能にしたのが体幹の強化だ。2015年10月、卓球の名門ミキハウスで、かつて石川佳純(全農)を指導した経験もある中澤鋭コーチが平野の専任に就いた。自分と同等か格下の選手に勝てても格上に勝てないと限界を感じていた平野に、安定型のラリー志向から攻撃型のプレースタイルへの転換を提案した。

 それには、連続して強打できる強いフィジカルが必要だった。中澤コーチは平野に下半身強化のためのウエートトレーニングを課し、軸を意識した体の使い方を徹底的に教え込んだ。その結果、重心を低くし下半身にタメを作って、腰を大きく回転させて打つスイングが身につき、ラリーが速くなると腕だけで打ってしまう、いわゆる手打ちのフォアハンドが改善した。腕にしっかりパワーが伝わるようになり、スイングした後の体の戻りも速くなって、2~3球しか続けて打てなかった強打も連続して打てるようになった。


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