小久保ジャパン、不安拭えぬままWBC初戦へ 強化試合でより印象付いた“史上最弱” (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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小久保ジャパン、不安拭えぬままWBC初戦へ 強化試合でより印象付いた“史上最弱”

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いよいよWBC初戦を迎える侍ジャパンの小久保監督(写真:Getty Images)

いよいよWBC初戦を迎える侍ジャパンの小久保監督(写真:Getty Images)

 野球世界一を決める第4回のWBCが3月6日に開幕。いよいよ7日には侍ジャパンが初戦を迎える。過去2度の優勝を誇る日本は、前回大会の準決勝敗退の悔しさを胸に“世界一奪還”を掲げるが、その道のりは険しく、小久保ジャパンに対する風当たりは強い。本当に大丈夫なのか。

 劇的な決勝打が慰めになっただろうか。本大会の開幕を2日後に控えた3月5日、小久保裕紀監督率いる侍ジャパンは、オリックスとの強化試合を秋山翔吾(西武)の土壇場の勝ち越し打で勝利。指揮官は「本戦に向けていい形で仕上がった」と言い切った。だが、果たして本当なのだろうか。

 選手たちの状態が徐々に上がって来ていることは確かだ。しかし、2月下旬からのソフトバンク、台湾リーグ選抜(2試合)、阪神、オリックスとの実戦5試合を2勝3敗の負け越し。小久保監督は「勝つにこしたことはないが…」と試合の勝敗に無関心を装うが、負けが続けばベンチのムードは盛り上がらない。そして短期決戦においてこの“ムード”は非常に重要で、5日の勝利のみで「仕上がった」という言葉は信じきれず、「勢いを掴めた」とは言い切れないだろう。

 第一の不安は先発投手陣だ。日本人メジャーリーガーの召集が叶わず、大谷翔平(日本ハム)が出場を辞退したなか、菅野智之(巨人)がエースに君臨して3月1日の台湾リーグ選抜戦(ヤフオクドーム)で4回を4安打無失点に抑える好投を演じて勝利した。しかし、それ以外の4試合はすべて先制点を許す展開。確かに秋吉亮(ヤクルト)、宮西尚生(日本ハム)、千賀滉大(ソフトバンク)ら救援陣の状態はいい。その手応えがあるからこそ、小久保監督は6日の公式会見で「しっかりと逃げ切りたい」と話したのだろうが、先発投手が崩れて強化試合同様に追いかける展開となれば一気に苦しい戦いを強いられる。そしてその展開を打破できる打線、払拭できるパワーが現状は感じられない。初戦のキューバ戦に先発する石川歩(ロッテ)以降、菅野、武田翔太(ソフトバンク)、則本昂大(楽天)といった面々が大きな鍵を握る。

 第二の不安はやはり采配面だろう。打線は水物という言葉がある通り、そして過去の国際大会での戦いを振り返る限り、やはり少ない点数の中での争いとなり、少ないチャンスをいかにものにできるかが勝敗を分けることになるだろう。その時に必要になるのが、送りバントや盗塁、エンドランと言った作戦になるのだが、小久保ジャパンのこれまでの戦いの中で作戦が機能した場面は数えるほど。選手の自主性を重視し、「状態が上がってくるのを信じて待つ」と語る小久保監督だが、「信じる」のはファンがすることであり、監督のすべきこと、監督ができることはもっと他にあるはずだ。


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