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【12球団見どころ・西武編】 “黄金期”知る辻発彦新監督が名門再建へ 復活へのカギを握るのは?

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就任1年目のキャンプで精力的に指導する辻発彦監督(右)=2017年2月1日、松元章撮影 (c)朝日新聞社

就任1年目のキャンプで精力的に指導する辻発彦監督(右)=2017年2月1日、松元章撮影 (c)朝日新聞社

 昨季は4位に終わり、西武球団創設直後の1981年以来となる3年連続Bクラスとなった埼玉西武ライオンズ。35年ぶりの屈辱に、チーム再建を託されたのが、かつての黄金時代の主力選手だった辻発彦新監督だ。現役時代は守備の名手として鳴らした新監督が、まず直面した大きな課題が昨季リーグワーストの101失策を記録した守備面の向上だった。キャンプでは、自ら手本を示しながら熱心に指導する姿も見られた。特にここ数年、レギュラーの決まっていなかったショートのポジションは、呉念庭、外崎修汰、永江恭平に、社会人ナンバーワンの守備力と評価されたルーキーの源田壮亮を加えた4人による熾烈な争いになっている。

 攻撃陣は、昨季の総得点がリーグ2位タイの619得点と、打線の破壊力はリーグ屈指の力を誇っている。中村剛也、メヒアの本塁打王経験のある2人に加えて、浅村栄斗、森友哉、山川穂高と一発のある選手が揃い、外野には15年にシーズン最多安打の日本記録を更新した秋山翔吾や、昨季盗塁王の金子侑司、栗山巧など、タレントは揃っている。

 ただ、個々の能力の高さとは裏腹に大味な野球も目立ち、昨季は1点を争う試合で好機を生かせず、競り負ける試合も少なくなかった。辻監督は「1点を取るためにどうすればいいか」をテーマに掲げ、シート打撃では進塁打など、状況に応じた打撃を徹底し、次の塁に走者を進める意識を浸透させている。

 ハイレベルな攻撃陣に比べて、懸案事項となっているのが投手陣だ。エースの岸孝之が東北楽天にFA移籍し、先発陣の再構築を余儀なくされている。中心となるのが、昨季自身初の2ケタ勝利(12勝)をマークした菊池雄星で、新監督は春季キャンプ中に早々と開幕投手を通達している。2年連続となる大役に、菊池も「1年間、故障なく投げられれば、結果はおのずとついてくる」と自覚は十分だ。菊池に続く2番手以降の先発投手は、若手の有望株を中心に横一線の状態となっている。昨季、ルーキーで7勝を挙げた多和田真三郎、甲子園優勝投手の高橋光成、さらに本田圭佑、國場翼、佐野泰雄などの若手に、2ケタ勝利の経験がある中堅の野上亮磨、十亀剣らが争う。昨夏の甲子園で作新学院のエースとしてチームを全国制覇に導いたドラフト1位の今井達也は、1年目からローテ入りを期待する声もあったが、春季キャンプで右肩の張りを訴えて戦線離脱となり、開幕一軍は厳しい状況だ。

 さらに日本で実績のあるウルフに、今年入団したキャンデラリオ、ガルセスなど、外国人投手の争いも激化している。リリーフはWBCに出場する牧田和久、2年連続60試合以上登板の武隈祥太、変則左腕の小石博孝に、抑えの増田達至と数は揃っており、さらに新外国人のシュリッターやルーキーの平井克典、田村伊知郎などの新戦力にも期待できそうだ。リリーフ陣は、ある程度は計算が立つだけに、先発陣で菊池に続く存在が何人確立されるかがカギになりそうだ。

 黄金時代を知る新監督が、低迷が続くチームを再び蘇らせることができるか。攻撃陣は昨年の上位2チームにも引けは取らないだけに、投手陣の整備次第では、リーグの台風の目となる可能性もありそうだ。


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