2日目の第3試合では、西の横綱と評される履正社(大阪)が初出場の高川学園(山口)と対戦する。高校No.1左腕の呼び声高い寺島成輝は、府大会は計29イニングでわずか1失点。打線はチーム打率.404で、8試合中7試合で7点以上、5試合で2桁得点を記録している。投打が噛み合えば、前出の横浜に匹敵する総合力の高さだ。

 履正社の寺島のほかにも注目左腕がいる。花咲徳栄(埼玉)の高橋昂也だ。昨夏、今春と甲子園でマウンドに立っているが、今夏はさらに進化した。激戦区・埼玉で計37イニングを投げ無失点、52奪三振は圧巻の数字。ドラフト上位候補として名前が挙がっており、その投球に注目が集まる。打線も昨夏の甲子園組、岡崎大輔と楠本晃希を中心に下位まで切れ目がない。注目の初戦は4日目の第4試合で、相手は初出場の大曲工(秋田)。

 センバツで花咲徳栄を破り、ベスト4まで勝ち進んだ秀岳館(本)。15年ぶり2回目の出場だが、優勝候補の一角だ。6日目の第4試合で常葉学園菊川(静岡)と対戦することが決まった。秀岳館はチーム打率.405に加え、5試合で31盗塁を決めた機動力も特筆すべき点。相手の常葉学園菊川は“フルスイング”が持ち味の強力打線で、チーム打率は秀岳館を上回る.410を誇る。打ち合い必至の一戦は、序盤から得点が動く荒れた試合になる可能性もある。

 他にも、好投手・早川隆久を擁するセンバツ8強の木更津総合(千葉)、創部3年目で切符を手にしたクラーク国際(北北海道)など、見どころたっぷりの大会になりそうだ。(文・嶋中貴史)