のび太とドラえもんの関係に学ぶ、面倒くさい社会を生き延びるヒント (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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のび太とドラえもんの関係に学ぶ、面倒くさい社会を生き延びるヒント

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前向きな努力は苦手(※イメージ)

前向きな努力は苦手(※イメージ)

 誰もがよく知る「ドラえもん」の野比のび太がうらやましいと思う人も多いだろう。宿題を放置して、気が向くままに昼寝ざんまい。困ったことがあれば、すぐに「ドラえも~ん!」と泣きつき、特別な努力もせずに願いを叶えてしまう。だが、そんなのび太も、のび太であるがゆえの問題を抱えているのではないかと指摘するのが、『生きるのが面倒くさい人――回避性パーソナリティ』(朝日新書)の著者・岡田尊司氏だ。のび太の行動パターンは「回避性パーソナリティ」の特徴を備えているというのだ。

 回避性パーソナリティとは、傷つくことに過敏なため、その危険がある親密な関係や新たなチャレンジを避けてしまう消極的なタイプ。このタイプの人は、負担や接触、責任が増えることを面倒くさく思ってしまう。度がすぎると回避性パーソナリティ障害として、社会生活に支障をきたすようになる。批判や拒否に敏感で、恥の意識が強く、周囲の目や他人の評価を気にしすぎる一方で、自信がなく、やればできることも避け、はっきりと自分を主張することができない。なるほど、いつもぐうたらしていて、前向きな努力をしないのび太少年だが、それは彼の回避性パーソナリティゆえだとすると、頷けるものがある。

 それでは、どんな人が、回避性パーソナリティになりやすいのか。岡田氏は、親からの評価が怖く、本音で甘えられない養育環境のほか、学校や遊び友達との体験も原因となるという。たとえば、授業中に周囲から笑われ、教師から目をかけられることなく、怒られてばかりいるといった経験は、自分に自信をもてず、チャレンジを避けるという回避性パーソナリティにつながる。

 いじめられた経験も同様だ。確かに、のび太少年の場合にも、宿題を忘れては廊下に立たされ、野球で三振してはジャイアンにドヤされる。そして、新しいおもちゃを手に入れたスネ夫からは仲間はずれにされてと、岡田氏のあげる条件に合致しているように思える。


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