DeNAは昨年、交流戦でわずか3勝に終わったが、今年は既に4勝を挙げた。開幕カードの西武3連戦こそ1勝2敗に終わったが、続くロッテ3連戦に3連勝。交流戦では06年以来10年ぶりとなる同一カード3連勝を飾った。5月は月間16勝7敗1分け、勝率6割9分6厘と猛烈なペースで浮上してきたが、6月に入っても勢いは衰えなかった。交流戦でデビューした新外国人のエリアンも、5日のロッテ3回戦で3安打3打点。打線に明るい材料が加わった。

 交流戦で好スタートを切った巨人とDeNAには、共通点がある。安定した投手陣だ。交流戦前までのチーム防御率は、DeNAが3.06でセ・リーグ1位、巨人が3.43で同2位だった。これまで交流戦で負け続けてきたセ・リーグだが、昨年まで防御率1位で突入したチームは通算152勝122敗8分けと勝ち越していた。いい投手に対しては、どんな強力打線も手を焼く。これは古くから伝わる、野球の真理だ。安定した投手陣に、打線にも新たな戦力を加えた2チームは、今後も交流戦をかき回しそうだ。

(文=日刊スポーツ・斎藤直樹)