日本初公開という光のトンネル「ガレリアコペルタ」 (c)  Kobe Luminarie O.C.
日本初公開という光のトンネル「ガレリアコペルタ」 (c) Kobe Luminarie O.C.
冬の神戸の街を優しく彩る神戸ルミナリエ (c)Kobe Luminarie O.C.
冬の神戸の街を優しく彩る神戸ルミナリエ (c)Kobe Luminarie O.C.

 阪神大震災の犠牲者を追悼し、都市の復興と再生への願いを込めて、神戸の街を光で彩る「神戸ルミナリエ」が、2015年12月4日から、神戸市の旧居留地や東遊園地で始まる。点灯式は、17時45分から開始する予定だ。

 神戸ルミナリエは、震災があった1995年の年末から行われ、今年で21回目を数える。財政難で今後の継続が危ぶまれる中、主催者や地元企業などがさまざまな取り組みに乗り出している。

「ルミナリエ」とは、イタリア語で光の装飾のことをいう。イタリアのデザイナーらが手掛けた荘厳なイルミネーションは、震災犠牲者への「送り火」として被災者を勇気づけてきた。しかし、近年は来場者数や協賛金の減少などによる資金難が悩みの種となっている。04年は約538万人だった来場者数は、14年には約344万人まで減少。14年度は単年度収支で約1800万円の赤字となった。

 開催期間も短縮された。95年は11日間、96年以降は約2週間点灯していたが、07年から12日間となり、さらに今年は4~13日までの10日間となっている。

 この状況を少しでも改善しようと、主催者の神戸ルミナリエ組織委員会は、今年からインターネット上で寄付を募るクラウドファンディングを実施。クラウドファンディングのサイト「ジャパンギビング」で、12月末まで募金を呼びかけることにした。3000円から3万円の募金額に応じて、ピンや蒔絵(まきえ)ボールペン、過去20回の作品を再現した銘板セット(各300個限定)を送る。

 他には、来場者を対象にした「1人100円募金」や募金グッズの販売、年間を通じた銀行振り込みによる募金、公式サイトからのウェブ募金なども行う。組織委員会の担当者は「ルミナリエを今後も続けていくために、ぜひ1人100円の会場募金に協力してほしい」と呼びかける。

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