「旅めしランキング」で、2位以下に圧倒的な票差をつけて、1位に輝いた「牛タン焼き」。その知名度の高さや、素材そのものの美味しさが評価された他、他県に比べて格段に「肉厚」であるとの声が多く寄せられた(写真:楽天株式会社提供)
「旅めしランキング」で、2位以下に圧倒的な票差をつけて、1位に輝いた「牛タン焼き」。その知名度の高さや、素材そのものの美味しさが評価された他、他県に比べて格段に「肉厚」であるとの声が多く寄せられた(写真:楽天株式会社提供)

 仙台グルメといえば、「牛たん」「笹かまぼこ」「ずんだ」がまず思い浮かぶのではないだろうか。楽天トラベルが調査した「宮城県を旅した人が選ぶ!宮城県・旅めしランキング」でも、前出の3品がトップ3を占め、人気ぶりを見せている。

 ランキングには入らなかったが、最近、新たな仙台B級グルメとして注目されている「麻婆焼きそば」や、地域特産の雪菜を使った「仙台あおば餃子」など、新名物も続々誕生しており、仙台グルメからますます目が離せなくなりそうだ。

 そんな仙台には、意外と「発祥もの」が多いのをご存じだろうか?

 例えば夏の定番「冷やし中華」。“冷やし中華発祥の店”として知られる「中国料理 龍亭(リュウテイ)」の公式ホームページによると、「冷やし中華」を開発したのは1937(昭和12)年となっている。

 当時はまだ冷房設備などもなく、脂っこくて熱いというイメージだった中華料理は、夏場には敬遠されがちだったという。そこで、夏の売り上げ減少を食い止めるべく開発されたのが「涼拌麺(リャンバンメン)」と名付けられた元祖冷やし中華だった。夏バテ防止に栄養のバランスを考え、野菜をふんだんに使い、食欲増進に酸味を加え、試行錯誤の末に考案された冷やし中華は、今では夏の風物詩となり、長きに渡り愛される定番メニューとなっている。

 続いては「炉端焼き」。なぜ仙台で「炉端焼き」? と、不思議に思う方も多いだろう。もともとは仙台市の歓楽街である国分町にある、その名も「炉ばた」という店で、採れた野菜を囲炉裏端で焼いて客に出していたのが最初だという。

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