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コラム・小説

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白石一文
プラスチックの祈り

  • 第42回


    三日後の金曜日、午後六時に「成城学園前」駅の改札を出たところで響子と待ち合わせた。 昨日は終日、強い雨が降ったので今日の天気が心配だったが、昼を過ぎると分厚く垂れこめていた暗雲も東へと去り、電車に乗る頃には青空になっていた。 先方にはあらかじめ響子から連絡を入れていて、ホームページに記載されていた通...

中田英寿
[つなぐ]

  • 中田英寿 つなぐ 日本最北端の地・宗谷岬


     視界5メートルもないような猛吹雪。6年半におよぶ旅のエンディングでも、その土地“らしさ”に遭遇するあたりは、さすがというべきだろう。「もう無理! 早く写真撮ろう」 2015年12月1日。「日本最北端の地」宗谷岬の碑の前に立った中田英寿の叫びも吹雪が消し飛ばす。●旅はサッカーと同じ 09年の春に「日...

堺屋太一の戦後ニッポン70年

  • 第30回 戦後官僚主導体制は何を作ったのか


    1.戦前は官軍専政、戦後は官僚主導 第2次世界大戦前の日本は、天皇制に名を借りた官僚・軍人専制だった。それが戦後は民主主義の名を冠した官僚主導制になった。 戦争前の体制は、高等文官試験に合格した官僚と陸海軍大学校を卒業した軍人の専政だった。特に昭和に入る頃からは議会や天皇側近による制御も効かなくなる...

犬ばか猫ばかペットばか

  • 第1210回 花屋の看板猫らしい立派な最期


     昨年の“母の日”に、私が勤める花屋の看板猫、ヒロシが旅立ちました。 表参道界隈で外猫として暮らしていた彼(雄、推定13歳)がお店の子になって12年。漆黒の毛皮に鮮やかなグリーンアイズのイケメン(写真)で、辺りではちょっとした有名猫でした。 撮影も慣れたもので、お客様がカメラを向けると、ぴたっとポー...

小泉今日子になる方法

  • 最終回 小泉今日子に学ぶ4か条


     小泉今日子の「変わっていく力」の秘密はどこにあるのか。それを探って来たこの連載も、今回が最終回となります。まだまだ、彼女の魅力を汲みつくしたとはいえませんが、私の力のおよぶかぎりの報告はできたように感じています。 小泉今日子の生きかたをそっくりまねることは、当人以外の誰にも不可能。とはいえ、彼女が...

ごきげんに生きよう

  • 第54回 吉本興業と横山やすしさんに学んだこと


     新年を迎えたと思ったら、はやもう3月。 月日がたつのは早い。 この連載を始めたのは昨年の2月で、もう1年以上が経つ。残念なことに、今回が最終回。 最終回、古巣の吉本興業と横山やすしさんのことについて書きたい。 早いもので、横山やすしさんが亡くなって今年でちょうど20年になる。 1984年の春、わた...

ぼくが始めた日本百貨店

  • 第42回 ハンカチは要りません


     先日香港のお客さまとお話していた時。「なんでこんなにいっぱいハンカチばっかり。香港の人はハンカチ使わないよ!」というお話をいただきました。ちょっとしたことだけど、同じような容姿の国の方が、違う文化を持っているということは、すごく刺激的、すごく楽しいことです。 売上の傾向も違っています。海外の方に南...

地球の旅人 東苑泰子の東遊西撮記

  • 第9回 フィンランド 数えきれない湖と終わりのない森と時を越えた教会と


     昨夏、ロシアやバルト三国を周遊中にフィンランドを訪れた。19年前、ロシアのサンクトペテルブルクへ行く途中、首都のヘルシンキに立ち寄ったことがあった。当時、まだ日本には紹介されていなかった北欧デザインで、建物だけでなくベンチやカートに至るまですっきりと統一された空港や駅のモダンさに感銘を受けた。そし...

地球の旅人 東苑泰子の東遊西撮記 ユーラシア横断編

  • 第2回 中国の人海を泳ぐ


     7月1日に中国山東省の青島に上陸し、そこから列車に乗って、西へ西へと旅してきた。済南、泰山、開封、鄭州、安陽、洛陽、太原、平遥、延安、西安、蘭州、西寧、同仁、玉樹。左の地図をご覧いただきたい。この1カ月間、主な都市を回りながら、広い中国を駆け抜けてきたことがお分かりいただけるだろう。 中国は90年...

親子で読みたい本

  • 第25回 「生きる力」を養っておくことも大切 『おてつだいの絵本』


     そうじやせんたく、食事のじゅんびなど、おてつだいの仕方をイラストで楽しく紹介する『おてつだいの絵本』(金の星社)が2014年の発行以来、多くの子どもや保護者などから人気を集めている。 この絵本では「子どもの生活力を育むには、おてつだいが一番!」として<1>そうじ、かたづけ <2>せんたくとしゅうの...


小熊一実
[オススメ・ライヴ情報&トピックス]

  • 第112回 音楽とのつきあい方いろいろ その2


     わたしの音楽への向かい方は「まだ聴いたことのない音楽をもっと聴いてみたい」というもの。音楽評論誌で話題になっている音楽を実際に聴いてみたいという、渇望にも似た欲望に突き動かされて進んできた。そのために、食事代やデート代を抑えてレコードを買ったものだ。 しかし、60歳の今ではどうかというと、その欲望...

谷川賢作
[ほめちぎっちゃうぞっ!]

  • 第58回 ごぶさたしてしまいました 走り続けています ゼイゼイ


     11月丸一ヶ月書けませんでした。ごめんなさい。書けない言い訳にきこえるでしょうが、11月は4本の学校公演を含めて全部で23本のコンサートとライブをしました。12月に入っても週4本のペースで人前で演奏しています。たぶん今が人生でMAXの状況だと思うのですが。そうでないと身がもたない。ゼイゼイ。そして...

大友博
[ボブ・ディラン名盤20選]

大友博
[ロサンゼルスから届けられた名盤、名曲たち]

  • 第21回 新生フリートウッド・マックの誕生


     ロサンゼルス市ヴァンナイズ地区のスタジオをテーマにしたドキュメンタリー・フィルム『サウンド・シティ』は、心から音楽を愛し、トレンドに流されることなく、自分だけの音を創造するための努力をつづけてきた人たちの想いやこだわりが伝わってくる作品だ。2013年に公開され、日本ではWOWOWでも放送されたこの...

原田和典
[Girls!Now]

  • 第62回 ステレオサウンドの編集者/カメラマン、ヤスさんにインタビュー その1


    「ライヴでは、そのつど光ってる子をメインに撮ってるところがありますね」 さいきん、撮影可能なアイドル・ライヴが増えてきたような気がする。 notall(ノタル)やキュレーションズのように全編動画も静止画も撮影可能なグループあり、いちごみるく色に染まりたい。のように1曲限定で携帯の静止画だけOKの場合...

大友博
[エリック・クラプトン全アルバム・ガイド]

  • 第78回 『ライヴ・イン・サンディエゴ』エリック・クラプトン with J.J.ケイル


     2016年4月、エリック・クラプトンは、日本武道館で5回のライヴを行なっている。東京のみだったのでツアーとは呼べないが、それは公式の日本公演、通算21回目となるものだった。そのなかで、とりわけ強く印象に残っているのが、1974年の初来日を別にすると、ドイル・ブラムホールⅡ、デレク・トラックスとのト...

後藤雅洋
[ジャズの聴き方・楽しみ方]

  • 第37回 最新ジャズ映画 チェット・ベイカーとマイルス・デイヴィス


     このところ立て続けにジャズ映画が公開されます。まず11月26日公開のチェット・ベイカーの伝記的映画『ブルーに生まれ付いて』。そして12月23日からは、マイルス・デイヴィスを扱った『マイルス・アヘッド』。 どちらも面白い作品ですが、作り方はまったく対照的。イーサン・ホークがチェットを演じる『ブルーに...

大友博
[ニール・ヤング全アルバム・ガイド]

  • 第65回 『ブルーノート・カフェ』ニール・ヤング


     2015年11月半ば、ニール・ヤングは、06年ごろから熱心に取り組んできたアーカイヴ・シリーズのパフォーマンス編第11弾として『ブルーノート・カフェ』を発表している。アルバム『ディス・ノーツ・フォー・ユー』への着手と同時にスタートした1987年11月から翌年9月にかけてつづけられたニール・ヤング&...

林建紀
[ライヴ・イン・ジャパン名盤選:ジャズ編]

  • 第69回『ザ・マスター』ジミー・スミス・トリオ


     ジャズ・オルガンの巨人、ジミー・スミスは早くも1966年4月に初来日している。1960年代半ば、東京オリンピックがあった64年こそ来日ジャズ・ミュージシャンは急増したが、ほかの年は十数組にすぎなかった。人気のほどがうかがえるというものだ。2002年10月までに少なくとも17度、1990年代は毎年の...

中山啓子
[さわりで楽しむ音楽洋書]

  • 第44回 ヴァン・ヘイレンのデビューのいきさつ


    ヴァン・ヘイレン・ライジング:『ハウ・ア・サザン・カリフォルニア・バックヤード・パーティー・バンド・セイヴド・ヘヴィー・メタル』グレッグ・レノフ著●第9章 ノー・コマーシャル・ポテンシャルより ジーン・シモンズはスターウッドのVIP席から狭い楽屋へ向かい、ヴァン・ヘイレンの4人と初めて顔を合わせた。...


カメラな毎日

  • アサヒカメラ9月号発売


    みなさん、読んでいただけましたか?今回の巻頭特集は「歴史を撮る」。グラビアを含む約70ページの大作です。ラインナップは以下のとおりです。▼戦国の城を撮る▼司馬遼太郎の幕末世界を撮る「坂本龍馬と土佐勤王党」「新選組と京の闇」▼入江泰吉の奈良・大和路▼みちのくの小京都、角館の武家屋敷を撮る▼歴史を撮るカ...

有名人のお宝カメラ

  • 松本泰生さん それぞれに表情があり味わい深い東京の階段


    ――階段撮りの愛用カメラは? 最近は、去年買ったリコーCX5です。コンパクトカメラはリコーのシリーズをずっと使っていて、「東京の階段」(2007年出版)の写真を撮ったころはCaplio GX8、その前はCaplio G4wideでした。もともと建築学科なので資料的に建物の写真を撮ることが多いんですが...

小林紀晴
[写真のよろこびと哀しみ]

  • 第7回 お金のこと(その2)


     人を介すれば介するほどリスクが高まるとは、どういうことか。 具体的な例をあげれば、こんな感じだ。ある出版社が旅行のガイドブックを作ることになって、制作プロダクションに制作を丸投げしたとする。すると、その制作プロダクションがカメラマンやライター、デザイナーに仕事を依頼する。 お金の流れは、出版社が制...

米屋こうじ
[鉄道風景写真講座]


最初の読者から

  • 12月号
    社会学者 岸政彦 Kishi Masahiko
    もう少し希望を


     沖縄研究という仕事柄、那覇によく出張して、タクシーにもよく乗るのだが、沖縄のタクシーのおっちゃんはみんな本当に面白い。おっちゃんと喋るのも出張の楽しみのひとつだ。こないだ乗ったタクシーで、今年の夏は台風が少なくて、サンゴが白化してるらしいですねと、おっちゃんが話しだした。そうだなあ、かわいそうやな...

著者から

  • 1月号
    龍谷大学農学部教授 伏木亨 Fushiki Tohru
    本物のだしをあじわうことは教養である


     京料理の著名な老舗料亭10軒のご主人に、京都大学の学生に向けてお店の一番だしを披露してもらうイベントがある。この文章のタイトルはそのキャッチコピーである。2日間にわたるこの催しは、もう10年ほど続き、銀杏の色づく頃の大学の定番行事ともなっている。 グルメブームとやらで情報ばかりが行きかっており、ネ...


homeclubコラム

  • 【生活スタイル】新生活にふさわしい快適な部屋作りのコツとは?


     春は新年度が始まる季節。学校が変わったり、職場が変わったり、周囲の顔ぶれが変わったりする人も多いのではないでしょうか。 新しい環境には、気持ちも新たに臨みたいもの。そのためにも、お部屋の模様替えはいかがでしょう?今回は、快適な部屋作りのコツをご紹介します。ゆっくりくつろげる広々とした部屋を作るポイ...

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