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コラム・小説

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白石一文
プラスチックの祈り

  • 第52回


    ある日、 原田に呼ばれて小雪と共に病室を訪ねると、何度かすれ違ったことのある川添凛子を正式に紹介された。そして原田は、凛子が渋谷の道玄坂小路でやっている小さなスナックを二人で引き継がないかと提案してきたのだ。 古いビルの前に立ち尽くしたまま、さまざまな記憶が甦ってくるのを感じていた。 この小路に足を...

中田英寿
[つなぐ]

  • 中田英寿 つなぐ 日本最北端の地・宗谷岬


     視界5メートルもないような猛吹雪。6年半におよぶ旅のエンディングでも、その土地“らしさ”に遭遇するあたりは、さすがというべきだろう。「もう無理! 早く写真撮ろう」 2015年12月1日。「日本最北端の地」宗谷岬の碑の前に立った中田英寿の叫びも吹雪が消し飛ばす。●旅はサッカーと同じ 09年の春に「日...

堺屋太一の戦後ニッポン70年

  • 第30回 戦後官僚主導体制は何を作ったのか


    1.戦前は官軍専政、戦後は官僚主導 第2次世界大戦前の日本は、天皇制に名を借りた官僚・軍人専制だった。それが戦後は民主主義の名を冠した官僚主導制になった。 戦争前の体制は、高等文官試験に合格した官僚と陸海軍大学校を卒業した軍人の専政だった。特に昭和に入る頃からは議会や天皇側近による制御も効かなくなる...

犬ばか猫ばかペットばか

  • 第1219回 逸話つきない おてんばルーシー


     わが家は猫がいないときがないほど種々の猫を飼っていたが、黒猫は初めてだった。最初は誰かにあげればいいと考え、目を病んでいた雌の子猫を助けたつもりだった。しかし、飼っているうちに、その魅力にとりつかれてしまった。それどころか、こんな面白い猫はいないと驚嘆している。 名前はルーシー(3歳、写真)。かつ...

小泉今日子になる方法

  • 最終回 小泉今日子に学ぶ4か条


     小泉今日子の「変わっていく力」の秘密はどこにあるのか。それを探って来たこの連載も、今回が最終回となります。まだまだ、彼女の魅力を汲みつくしたとはいえませんが、私の力のおよぶかぎりの報告はできたように感じています。 小泉今日子の生きかたをそっくりまねることは、当人以外の誰にも不可能。とはいえ、彼女が...

ごきげんに生きよう

  • 第54回 吉本興業と横山やすしさんに学んだこと


     新年を迎えたと思ったら、はやもう3月。 月日がたつのは早い。 この連載を始めたのは昨年の2月で、もう1年以上が経つ。残念なことに、今回が最終回。 最終回、古巣の吉本興業と横山やすしさんのことについて書きたい。 早いもので、横山やすしさんが亡くなって今年でちょうど20年になる。 1984年の春、わた...

ぼくが始めた日本百貨店

  • 第42回 ハンカチは要りません


     先日香港のお客さまとお話していた時。「なんでこんなにいっぱいハンカチばっかり。香港の人はハンカチ使わないよ!」というお話をいただきました。ちょっとしたことだけど、同じような容姿の国の方が、違う文化を持っているということは、すごく刺激的、すごく楽しいことです。 売上の傾向も違っています。海外の方に南...

地球の旅人 東苑泰子の東遊西撮記

  • 第9回 フィンランド 数えきれない湖と終わりのない森と時を越えた教会と


     昨夏、ロシアやバルト三国を周遊中にフィンランドを訪れた。19年前、ロシアのサンクトペテルブルクへ行く途中、首都のヘルシンキに立ち寄ったことがあった。当時、まだ日本には紹介されていなかった北欧デザインで、建物だけでなくベンチやカートに至るまですっきりと統一された空港や駅のモダンさに感銘を受けた。そし...

地球の旅人 東苑泰子の東遊西撮記 ユーラシア横断編

  • 第2回 中国の人海を泳ぐ


     7月1日に中国山東省の青島に上陸し、そこから列車に乗って、西へ西へと旅してきた。済南、泰山、開封、鄭州、安陽、洛陽、太原、平遥、延安、西安、蘭州、西寧、同仁、玉樹。左の地図をご覧いただきたい。この1カ月間、主な都市を回りながら、広い中国を駆け抜けてきたことがお分かりいただけるだろう。 中国は90年...

親子で読みたい本


小熊一実
[オススメ・ライヴ情報&トピックス]

  • 第115回 ノラ・ジョーンズと本の自炊


     最近、ある事情があって、事務所を片付けている。それも、徹底的にだ。 わたしの事務所は、散らかっている。その主な原因といえば、ものが多いのだ。特に、本とレコード、CD、DVDの類いが多い。それと書類やチラシだ。 CDとDVDはパソコンに取り込んで、売った。まだ残っているがさほど多くはない。処分は簡単...

谷川賢作
[ほめちぎっちゃうぞっ!]

  • 第61回 賢作君とデミアン君の若かりし頃


     その昔、まだ私が20になるかならんかの頃、南浦和の某ライブハウスでハコに入っていた時のことです。このライブハウスは浦和の某大病院の精神科のトップのお医者様が、ミュージシャンの卵の息子さんのために、ボンっ!と作ったもので、駅前のビルの5階の、富士山の溶岩なども使った、すんばらしいゴージャスなお店。こ...

大友博
[ボブ・ディラン名盤20選]

大友博
[ロサンゼルスから届けられた名盤、名曲たち]

  • 第21回 新生フリートウッド・マックの誕生


     ロサンゼルス市ヴァンナイズ地区のスタジオをテーマにしたドキュメンタリー・フィルム『サウンド・シティ』は、心から音楽を愛し、トレンドに流されることなく、自分だけの音を創造するための努力をつづけてきた人たちの想いやこだわりが伝わってくる作品だ。2013年に公開され、日本ではWOWOWでも放送されたこの...

原田和典
[Girls!Now]

  • 第64回 ステレオサウンドの編集者/カメラマン、ヤスさんにインタビュー その3


    「“河合奈保子のエスカレ―ションって、なんていい曲なんだろう”って感動しました。アイドルの世界には、曲から入ったんですよ」 アイドルの取材に撮影に動き回る男、ヤスさんへのインタビュー。その第3弾をお届けしたい。「アイドルを撮ること」をテーマにした前回は、おかげさまで多大な反響をいただいた。今回は時計...

大友博
[エリック・クラプトン全アルバム・ガイド]

  • 第78回 『ライヴ・イン・サンディエゴ』エリック・クラプトン with J.J.ケイル


     2016年4月、エリック・クラプトンは、日本武道館で5回のライヴを行なっている。東京のみだったのでツアーとは呼べないが、それは公式の日本公演、通算21回目となるものだった。そのなかで、とりわけ強く印象に残っているのが、1974年の初来日を別にすると、ドイル・ブラムホールⅡ、デレク・トラックスとのト...

後藤雅洋
[ジャズの聴き方・楽しみ方]

  • 第38回 ジャズを取り巻く状況の変化について


     ここ数年、ジャズ・シーンは明らかに活性化しており、カマシ・ワシントンやスナーキー・パピーといった斬新なミュージシャンのアルバムが次々とリリースされるだけでなく、来日公演も興味深いものが目立っています。2月2日に『ブルーノート東京』で見た「ダニー・マッキャスリン・グループ」のライヴもそうしたものの一...

大友博
[ニール・ヤング全アルバム・ガイド]

  • 第65回 『ブルーノート・カフェ』ニール・ヤング


     2015年11月半ば、ニール・ヤングは、06年ごろから熱心に取り組んできたアーカイヴ・シリーズのパフォーマンス編第11弾として『ブルーノート・カフェ』を発表している。アルバム『ディス・ノーツ・フォー・ユー』への着手と同時にスタートした1987年11月から翌年9月にかけてつづけられたニール・ヤング&...

林建紀
[ライヴ・イン・ジャパン名盤選:ジャズ編]

  • 第71回『ライヴ・アット・ダグ』バリー・ハリス


     1995年は前年から3組増となる137組が来日した。横ばいと言っていいだろう。40組のフュージョン/ワールド/ニューエイジが首位に返り咲き、36組の新主流派/新伝承派/コンテンポラリー系、27組の主流派、19組のヴォーカル、5組のフリー、同数のモダン・ビッグバンド、4組のR&B/ファンク、わずか1...

中山啓子
[さわりで楽しむ音楽洋書]

  • 第45回 サンタナの『アブラクサス(天の守護神)』作成秘話


    『ザ・ユニヴァーサル・トーン:ブリンギング・マイ・ストーリー・トゥ・ライト』カルロス・サンタナ、アシュリー・カーン、ハル・ミラー著●第10章より 俺たちは1970年6月に、サンフランシスコのウォーリー・ヘイダー・スタジオでセカンド・アルバム『アブラクサス(天の守護神)』に着手した。 ファースト・アル...

大友博
[時代を変えた伝説のギター・ソロ36選]

  • 第4回 B.B.キング《ザ・スリル・イズ・ゴーン》~マイナー・ブルースの名曲


     前回のコラムで取り上げたドゥエイン・オールマンは、1960年代初頭、十代半ばのころに弟のグレッグと観たB.B.キングのコンサートが決定的なきっかけとなり、ミュージシャンとして生きる意思を固めたといわれている。その後の経緯と彼が成し遂げたことについては、次回詳しく書く予定だが、つまり、それだけB.B...


カメラな毎日

  • アサヒカメラ9月号発売


    みなさん、読んでいただけましたか?今回の巻頭特集は「歴史を撮る」。グラビアを含む約70ページの大作です。ラインナップは以下のとおりです。▼戦国の城を撮る▼司馬遼太郎の幕末世界を撮る「坂本龍馬と土佐勤王党」「新選組と京の闇」▼入江泰吉の奈良・大和路▼みちのくの小京都、角館の武家屋敷を撮る▼歴史を撮るカ...

有名人のお宝カメラ

  • 松本泰生さん それぞれに表情があり味わい深い東京の階段


    ――階段撮りの愛用カメラは? 最近は、去年買ったリコーCX5です。コンパクトカメラはリコーのシリーズをずっと使っていて、「東京の階段」(2007年出版)の写真を撮ったころはCaplio GX8、その前はCaplio G4wideでした。もともと建築学科なので資料的に建物の写真を撮ることが多いんですが...

小林紀晴
[写真のよろこびと哀しみ]

  • 第7回 お金のこと(その2)


     人を介すれば介するほどリスクが高まるとは、どういうことか。 具体的な例をあげれば、こんな感じだ。ある出版社が旅行のガイドブックを作ることになって、制作プロダクションに制作を丸投げしたとする。すると、その制作プロダクションがカメラマンやライター、デザイナーに仕事を依頼する。 お金の流れは、出版社が制...

米屋こうじ
[鉄道風景写真講座]


最初の読者から

著者から


homeclubコラム

  • 【生活スタイル】新生活にふさわしい快適な部屋作りのコツとは?


     春は新年度が始まる季節。学校が変わったり、職場が変わったり、周囲の顔ぶれが変わったりする人も多いのではないでしょうか。 新しい環境には、気持ちも新たに臨みたいもの。そのためにも、お部屋の模様替えはいかがでしょう?今回は、快適な部屋作りのコツをご紹介します。ゆっくりくつろげる広々とした部屋を作るポイ...

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