ザ・ウィークエンド、米LAのコンサートで声が出なくなりライブを中止
ザ・ウィークエンド、米LAのコンサートで声が出なくなりライブを中止

 ザ・ウィークエンドが、現地時間2022年9月3日に米ロサンゼルスのSoFiスタジアムで行った2日目の公演で声が出なくなり、わずか数曲でライブを中止せざるを得なくなった。

 「キャント・フィール・マイ・フェイス」の途中で声が出なくなったザ・ウィークエンドはパフォーマンスを中断し、再度ステージに出て観客に謝罪した。悲痛な面持ちで彼は、「皆さんに贈りたいコンサートを贈ることができません。皆さんに満足していただけるようにします、返金はします、そして近い内にまた皆さんのためにショーをします。ただ、Twitterやインスタグラムではなく、出てきて個人的に謝りたかったんです。自分が贈りたいものを贈ることができないということを、知ってもらいたかった。謝ります。本当にごめんなさい」と述べた。

 目に見えて動揺した様子の彼は、「自分にとってこのことがどれほどつらいかは分かってくれていると思います。愛しています。ありがとうございます」と続けた。ステージを降りた直後に彼はTwitterに、「1曲目の途中で声が出なくなり、打ちのめされています。出なくなる感触があり、落胆してしまいました」と綴り、新しい日程で戻ってくることを再度約束した。

 来場者は、ザ・ウィークエンドの2021年の米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”No. 1ソング「セイヴ・ユア・ティアーズ」を大合唱しながら比較的明るくSoFiスタジアムを後にした。

 前夜のライブは高い評価を得ており、米ビルボードは、「ザ・ウィークエンドは自分自身の映画の歌手、監督、クリエイター、作曲家、そしてスターだ。ハリウッドはまだ彼の全てを見ていない」とし、エチオピア系カナダ人の彼が「ガソリン」、「キャント・フィール・マイ・フェイス」、「ブラインディング・ライツ」などの曲を通して観客を完全に魅了していたと称賛していた。

 ザ・ウィークエンドは当初、パンデミックのために2020年のツアーを2021年に延期し、さらに延期していた。2022年1月に再びツアーに出る予定だったが、そのアリーナ・ツアーを中止し、年内のスタジアム・ツアーに切り替えていた。

 その後、7月に始まったスタジアム・ツアーは、波乱の幕開けとなった。7月8日の地元トロントでの初日は、ロジャース・ワイヤレスの無線LANネットワークの大規模故障により延期を余儀なくされた。18日間のツアーはその後、最終日の9月3日までは順調に進んでいた。今後は、メキシコ、南米、アジア、オーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパ、アフリカ、そして中東を回る予定となっている。

 ザ・ウィークエンドはこのほかにも米HBOシリーズ『The Idol』の企画、共同脚本、主演などを務めている。全6話のシリーズで、リリー=ローズ・デップ演じる若きポップ・スターが、ザ・ウィークエンド演じるカルト教団の教祖に恋する姿を描く。彼は7月16日にニュージャージー州イースト・ラザフォードのメットライフ・スタジアムで行われたライブで、このシリーズのティーザーを初公開した。