南アフリカでの運転は快適でも、心が曇る理由とは <アフリカン・メドレー> (2/3) 〈アサヒカメラ〉|AERA dot. (アエラドット)

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南アフリカでの運転は快適でも、心が曇る理由とは <アフリカン・メドレー>

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会社名の入った看板がずらりと並ぶ、空港のレンタカーコーナー(ケープタウン・南アフリカ/Cape Town,South Africa 2017)

会社名の入った看板がずらりと並ぶ、空港のレンタカーコーナー(ケープタウン・南アフリカ/Cape Town,South Africa 2017)

ガソリンスタンドでの勝手も、日本と何も変わらない。併設されたコンビニも便利だ(カエリチャ・南アフリカ/Khayelitsha,South Africa 2017)

ガソリンスタンドでの勝手も、日本と何も変わらない。併設されたコンビニも便利だ(カエリチャ・南アフリカ/Khayelitsha,South Africa 2017)

ヨハネスブルグは大都市であり、車社会であるがゆえ、渋滞は日常茶飯事だ(ヨハネスブルグ・南アフリカ/Johannesburg,South Africa 2017)

ヨハネスブルグは大都市であり、車社会であるがゆえ、渋滞は日常茶飯事だ(ヨハネスブルグ・南アフリカ/Johannesburg,South Africa 2017)

帰宅するためにヒッチハイクをする人が立ち始めた、道路の分岐点。左に見えるワンボックスカーは、乗り合いバス。一般車両でも、空きスペースがあれば人を乗せることは多い(ムクゼ近郊・南アフリカ/Mkuze,South Africa 2016)

帰宅するためにヒッチハイクをする人が立ち始めた、道路の分岐点。左に見えるワンボックスカーは、乗り合いバス。一般車両でも、空きスペースがあれば人を乗せることは多い(ムクゼ近郊・南アフリカ/Mkuze,South Africa 2016)

 そして、料金が、とんでもなく安い。

 例えば1週間借りる場合、基本的な補償を含む24時間当たりの費用は、約150南アランド(約1300円)からスタート。トヨタ・カローラやフォルクスワーゲン・ポロのようなクラスでも、ほぼこの値段で借りることができる。今回私は、インターネットで事前に車両の予約をしていたのだが、あまりの安さに、私が何か勘違いしているのではないかと、不安にさえなったほどだ。

 アフリカの他国にも、もちろんレンタカーサービスはあるが、南アのレンタカー費用の安さは傑出している。比較的似通ったインフラを持つ隣国のナミビアやボツワナでも、ここまで安くはない。その理由のひとつとして、南アのレンタカー会社では、ある程度の走行距離に達した車両は、早め早めに他のアフリカ諸国へ販売する仕組みがあるとあちこちで聞いた。中古車として販売する際にも値崩れしにくいことから、この料金なのかもしれないが、それにしても、ため息の出る安さだ。

 そしてスマートフォンの存在が、レンタカーの快適さを助長している。

 私は今回、SIMフリーのスマートフォンに南アで購入したSIMを挿し、グーグルマップを使いながら移動をしていた。南アのヨハネスブルグや首都プレトリア、ケープタウンといった大都市では、自動車専用道路が日本の首都高のように複雑にうねって張り巡らされている。急カーブと複雑な分岐が高頻度で続くため、スムーズに走行するためには、ある程度の地名を覚え、かつ方向感覚を養っておく必要があった。しかし今では、スマホの案内に任せっきりにできる。グーグルマップには事故渋滞や通勤渋滞も反映され、その迂回(うかい)路まで随時提示してくれるため、道を覚えた後でも、スマホによる案内は常に表示させていた。

 ほぼすべてのレンタカーに、USBポートは完備。スマホに入れた音楽だって聞くことができる。道よし、車よし、値段よし。右ハンドルもナビも音楽も、日本と同じもの。南アでの自動車の移動は、使い勝手がいい。

 快適な環境が整っている上に、乗り物の運転が好きな私だが、満面の笑みでハンドルを握っていたかというと、実はそうでもない。運転は楽しいのだが、どうしても、気持ちが晴れ切らない。

 道路の分岐点で、荷物を持った人たちが集まって手を上げている。草原をまっすぐに伸びる一本道を歩きながら、時々後ろを振り返りながら親指を立てる人がいる。ヒッチハイクをする人たちだ。


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