板張りになった青山通りを三宅坂に向かう9系統浜町中ノ橋行きの都電。画面左側が旧帝国陸軍省の跡地で、最高裁判所の建設工事が始まっていた。平河町二丁目~三宅坂(撮影/諸河久:1963年9月24日)
季節感あふれる内堀を眺めながら三宅坂への緩い勾配を上る11系統新宿駅前行きの都電。新宿車庫に配置された5000型は全長13m、全幅2.44m、定員100(座席36)名の大型車で、製造時は三扉仕様だったが、この車は更新修繕時に中扉を埋めて両端二扉に改造された。(撮影/諸河久:1963年7月6日)
議事堂前での乗降客は稀だった。降車して安全地帯に居残る乗客を後目に渋谷駅前に急ぐ9系統の都電。背景は1931年に竣工した警視庁旧庁舎で、ダークブラウンの色彩だった。議事堂前~三宅坂(撮影/諸河久:1963年7月6日)