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悪質タックルは監督の指示だった――。大学アメリカンフットボールの2強、関西学院大学と日本大学の定期戦で、日大の守備選手が関学大の選手を反則行為で負傷させた問題で、日大の宮川泰介選手が記者会見を開き、“事件”の経緯を詳細に語った。アメフトファンでもあるお笑い芸人のカンニング竹山さんは「こんな問題で注目を浴び、危険なスポーツというイメージが広がってしまって非常に悔しい」と憤る。
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4、5年ぐらい前からNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)のグリーンベイ・パッカーズというチームが好きで、アメフト観戦にハマっていますが、問題になったプレーは、ほかで見たこともないほどひどかった。あんなのアメフトでも何でもないですよ。
「ぶち殺していくぞ」とか「叩き潰すぞ」って気合を入れてフィールドに出ていくというのは、言葉としてはあると思うし、ボールを投げようとしているクォーターバックをタックルするプレーはサックと呼ばれて、ディフェンスのチームにとっては花形の良いプレーなんです。でも反則で潰しちゃダメでしょ。
内田正人前監督の指示をそのまま聞いてしまった選手もダメなんだけど、指示した監督とコーチたち指導者側の責任は重いと思いますよね。プロでもない大学の体育会チームで、そこまでやる必要があったのかということと、その後の日大の対応も悪すぎる。監督は辞任しましたが、当事者の学生は会見までしたのに、いまだに監督の口からは説明もない。
内田前監督は大学の常務理事のナンバー2で人事部長らしいけど、日大の体質に問題があるということが今回わかったと思うんですよ。日大のアメフト部って伝統ある強いチームだから、それを潰しちゃいけないと思う。だけどアメフト部だけの問題ではなく、日大が理事長を含めて上層部を変え、体質改善ができるかどうかにかかっていると僕は思います。
今回の件をきっかけに、過去に起きた事故についても報道されて、アメフトがただただ危険なスポーツだという認識が広がってしまっているのが本当に残念ですね……。