けがが多いスポーツだから、なるべくけがをしないようにルール改正していった歴史があるんです。本場アメリカのNFLもずっと努力してきて、タックルの仕方一つにしても、ぶつかり方、掴んではいけない部分など、事細かにルールが決まっていて、4人の審判が見ています。一つでも禁止事項があったらイエローフラッグが投げられてペナルティーを受けます。道具も開発が進んで良くなってきたし、試合が1プレーごとに止まるから、きちっとルール通りにやれば危険じゃないはずなんです。

 そんな中だからさらに、腹立たしいプレーでしたよね。何、誤解を与えているんだ!って。世界中探しても、あんなプレーは無いですよ。そういう誤解を世間に流してしまったことが日大フェニックスというチーム、監督、コーチの最大の罪だと思います。

 アメフトの面白さって、体と体がぶつかる格闘技みたいな要素がありつつ、実は全部計算されている頭脳戦だというところ。一見難しそうですが、ルールは簡単で、要は陣取り合戦です。野球の表裏みたいに攻守が分かれていて、一つのチームがオフェンスチーム、ディフェンスチーム、相手がボールを蹴るときだけのスペシャルチームっていう3つのチームで構成されているんですよ。わかれば極めて単純な面白いスポーツなんですね。

 僕がアメフトにハマったのは、アメリカに行くと空港でもどこでもアメフトの試合がいつも流れていて、やけに盛り上がっていから「何が楽しいんだ?」と思って見始めたのがきっかけです。少しずつルールがわかってくると面白くて、いろんなチームのプレーを見ているうちに、グリーンベイ・パッカーズっていうチームと、そのクオーターバックのアーロン・ロジャースという選手が好きになり、ハマりましたね。人生の中でハマったものっていくつかしかないですけど、その一つです。

 あんなに面白いスポーツはない! それがこんな問題で注目を浴びて、危険なスポーツというイメージが広がって、一アメフトファンとして非常に悔しいです。

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