中日・アルモンテ (c)朝日新聞社
中日・アルモンテ (c)朝日新聞社
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 熱戦が続くプロ野球ペナントレース。その中で毎年、チームの戦いに大きく影響してくるのが助っ人たちの働きである。シーズンの約4分の1を終えた5月中旬の段階で、各チームの新外国人の働きを振り返りたい。今回はセ・リーグ編だ。

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 優良助っ人たちが揃うセ・リーグ。現在の個人打撃部門の成績を見て、最初に目に飛び込んでくるのがアルモンテ(中日)の名前だ。5月17日終了時点でリーグトップの打率.365(148打数54安打)に加え、7本塁打(リーグ5位タイ)、30打点(同3位)をマークし、得点圏打率は驚異の.500。ドミニカ共和国出身のスイッチヒッターでメジャー通算47試合の実績を持ってはいたが、未知数な部分が多く、加入当初は長いあごひげの方が目立っていたが、そのいで立ちには似合わない器用さをアピール。豪快かつコンパクトなスイングで開幕から3番打者として快音を残し、巨人に流出したゲレーロの存在をすっかり忘れさせた。

 “打の当たり”がアルモンテなら、“投の当たり”はガルシア(中日)だ。開幕前は同じく新加入のジーの方が大きな期待を受けていたが、蓋を開けてみるとガルシアの評価がうなぎ上り。ここまで7試合(先発6試合)に登板して4勝1敗、防御率1.79の好成績で、鋭いスライダーを武器に5月12日の巨人戦では「人生初」という完封勝利もマーク。190センチ、104キロのキューバ出身の大型左腕が“ジャパニーズ・ドリーム”を突き進んでいる。チーム自体は現在5位に甘んじているが、上位進出のためのタレントは揃いつつある。

 苦戦が続いているのが、ロサリオ(阪神)だ。メジャー通算71本塁打、韓国で2年連続3割30本塁打100打点達成の実績を引っ提げて推定年俸300万ドル(約3億3000万円)で加入したが、ここまで36試合で打率.224(143打数32安打)、3本塁打、16打点。開幕から不動の4番として出場を続けてきたが、金本知憲監督もついに我慢しきれずに5月12日からは5番に“降格”。フォーム修正などにも取り組んだが、さしたる効果も見せられないまま低迷が続いている。今後、巻き返す可能性は十分にあるが、現時点では期待外れだ。また、先に名前が出たジー(中日)は右手指先の血行障害で手術が決定。すでに4月末に帰国しており、再来日のメドは立っていない。

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巨人・ヤングマンは今後ブレイク?