【ランキングの見方】大学通信調べ。「マイナビ・日経 2018年卒大学生就職企業人気ランキング」(マイナビと日本経済新聞社の共同調査。有効回答4万2702人)に掲載された文系総合ランキング、理系総合ランキングそれぞれの上位企業(一部除く)への就職者数を大学別に集計した。東京大、京都大などアンケートに回答していない大学は未掲載。
【ランキングの見方】大学通信調べ。「マイナビ・日経 2018年卒大学生就職企業人気ランキング」(マイナビと日本経済新聞社の共同調査。有効回答4万2702人)に掲載された文系総合ランキング、理系総合ランキングそれぞれの上位企業(一部除く)への就職者数を大学別に集計した。東京大、京都大などアンケートに回答していない大学は未掲載。
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 特定の企業に強い大学がある。『大学ランキング2019』(朝日新聞出版)では、2017年卒業生の人気企業への就職者ランキングを掲載している。前年度版の同誌を一緒に見てみると、サントリーホールディングス1位校は16年、17年と続けて慶應義塾大だった。つまり慶應はサントリーに強い大学だと言っていい。本年度版に掲載された人気企業就職ランキングの中から、食品・飲料や商社、広告会社などのデータを見てみよう。

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 慶應とサントリーは相性がいいようだ。

 サントリーホールディングス会長の佐治信忠、社長の新浪剛史、副社長の鳥井信宏の3氏はいずれも慶應義塾大経済学部出身である。なかでも、佐治氏は、慶應の最高意思決定機関メンバーである、慶應義塾評議員をつとめている。だからといって社内は慶應閥が牛耳っているというわけではない。同社役員には東京大、一橋大など他大学出身者も見られる。

 もっとも、毎年、慶應出身者が多く入社する企業であるので、彼らが多数派であることは容易に想像できる。サントリーを希望する慶應の学生にすれば、OB・OGから有益なアドバイスを受けられる。アドバンテージと言えるかもしれない。

 慶應は味の素、明治グループ、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ、伊藤忠商事でも1位だった。16年に慶應は味の素3位、明治グループ7位だったので、17年は巻き返しに成功した。

 明治グループでは近畿大も同人数で1位となっている。農学部からの就職者が半分を占めた。

 博報堂社長の水島正幸氏は慶應義塾大法学部出身。同社出身で「マイルドヤンキー」「さとり世代」などの言葉の生みの親でもあるマーケティングアナリストの原田曜平氏も慶應OBだ。

 伊藤忠商事は慶應の福利厚生面でつながりを持っている。18年3月、慶應は川崎市に元住吉国際学生寮をオープンした。伊藤忠商事はウェブサイトではこう伝えている。

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