私は産業医としてさまざまな職種の方と接しますが、大義のある仕事に身を置くことは、心を健康的に保つために重要なことだと実感します。

 患者(とその予備軍)を救うという目的の前には、「聴診器」や「メス」などは手段でしかありません。今後は形にこだわらず、医師本来の目的から逆算し、その手段を柔軟に変えることのできる医師像が求められるのではないかと思います。(寄稿)

大室正志(おおむろ・まさし)/医療法人社団同友会産業医室、産業医。2005年産業医科大学卒。産業医科大学産業医学卒後修練課程を修了し、ジョンソン・エンド・ジョンソン統括産業医としてグループ4千人の健康リスク低減に従事。現在、医療法人社団同友会産業医室に所属。日系大手企業、外資系企業、独立行政法人など約30社の産業医業務に従事。ウェブニュースメディア「NewsPicks」でも絶賛活動中

※『AERA Premium 医者・医学部がわかる2018』から抜粋

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