阪神の選手としては史上4人目となるが、山内一弘が阪神に在籍したのは4年間だけだ。金本知憲は10年間在籍したが、通算2539安打の半数近くを広島時代にマークしており、阪神在籍時に放ったのは1360安打にとどまる。唯一、阪神一筋の藤田平は通算2064安打をマークしたが、2000安打達成に18年を擁している。1年ごとの安打数、活躍度は鳥谷のそれに及ばない。

 鳥谷の実働14年目での達成は、榎本喜八(東京)、長嶋茂雄(巨人)、張本勲(東映)の4人に並ぶ日本人最速タイ(ラミレスが実働13年で達成)。さらに遊撃手(遊撃手として1000試合以上出場者を対象)としては、藤田平(阪神)、野村謙二郎(広島)、石井琢朗(横浜)、田中幸雄(日本ハム)、宮本慎也(ヤクルト)、松井稼頭央(楽天)に続く7人目となった。

 これらを踏まえると、歴代4位の667試合連続フルイニング出場記録を持ち、04年9月9日から続く歴代2位の連続出場試合記録(1877試合)を継続中の鳥谷が、阪神ファンにとって最も敬服すべき2000安打達成者であると言えるだろう。

「両親もそうですけど、ずっと支えてくれた家族に2000本目のボールをプレゼントしたい」と話した鳥谷。クールな背番号1。“ミスタータイガース”の称号が最も似合う男になった。