実は、都議選後の複数の世論調査で、小池新党の国政進出に期待するかとの問いに対して、期待しないという答えがかなり多いという結果が出ている。都民があれだけ熱狂的に都民ファーストを支持したのに比べると意外な結果だ。
これは私の見立てだが、すでに有権者のかなりの部分は、小池新党がタカ派であることに気づき、自民党の補完勢力になるリスクがあるということを冷静に見抜いているのではないだろうか(下図参照。タカ派は外交安保でタカ派であることの他にほとんどの議員が原発・カジノに賛成である)
そこで、反安倍の受け皿政党として、小池新党との差別化を狙うために、民進党が、「改革」とともに「ハト派」を旗印にした戦略をとることで、無党派層のかなりの割合を惹きつける戦略が有効になる。その際重要なのは、そうした政策軸に関する立場を見分けるための基準だ。これが玉虫色になっていると、これまでの民進党と同じで、ことあるごとに政策に対する根本的対立が表面化して、国民にそっぽを向かれるという結果になる。
そこで、立場がはっきりするようにいくつかの「踏み絵」が必要となる。
ここでは、5つの踏み絵をご提案したい。
(1)集団的自衛権の行使に与党になっても反対するかどうか
(2)全ての原発の再稼働、新増設に反対し廃炉を進めるかどうか
(3)カジノは未来永劫認めないと言えるかどうか
(4)全ての企業団体献金の禁止に賛成するか
(5)(2)に関し、連合と立場を異にすることを公言できるか
もちろん、これ以外の政策についても明確化が必要だが、この5つについて合意できれば、他の政策については、議論によって収れんさせることは可能だと見ている。
これらの項目について、各議員に立場を明確にしてもらえば、かなりの程度、政策ごとの色分けがはっきりしてくる。これが解党へ向けた第一段階「ホップ」である。
●年末までにタカ派議員が小池新党へ合流?