これらの踏み絵で議員の立場が明らかになったところで、政調会長が「改革ハト派」の新戦略のパッケージを提示し、する。これに対する各議員の賛否を表明してもらう。その結果、民進党内には政策軸によって、3つないし4つのグループが存在することがはっきりする。
これが第二段階、「ステップ」だ。もちろん、これで民進党全体がまとまることはない。
この結果を受けて、あるいは、この動きと並行して、まず、年末までに、タカ派議員には、小池新党への合流のために離党する動きが本格化するであろう。次に、タカ派ではないが連合と縁を切れない議員や電力会社・カジノ利権と裏でつながりのある議員は、党内にとどまって、路線闘争を続けようとするだろう。
その場合は、「改革ハト派」の勢力が分党を求める。分党により、政治資金の分配を求めるのである。おそらく民進党に残る残留派の多くは政治資金を狙ってという者も多いだろうが、国民がしっかり監視していれば、かなりの程度おかしなことは防げるだろう。
もちろん、こうしてできる「改革ハト派」の新勢力は数としてはかなりこじんまりとしたものになる可能性が高い。リスクもあるし、連合の支援を断るのは相当な覚悟が必要だからだ。
それでも、こうした勢力の政策が正しく報道されれば、有権者、とりわけ、無党派層のかなりの割合が、この新勢力を支援することになる可能性は極めて大きい。これこそ、今一番待ち望まれている勢力だ。これが、解党の最終段階、「ジャンプ」である。
民進党の発展的解消という言い方もできるかもしれない。
●新しいリーダーは山尾志桜里氏
ここまでは、理論上の話だが、読者の皆さんは、そうは言っても、そんなことができる人材がいるのかという疑問を持つだろう。
もちろん、そんなに簡単なことではないし、この人なら確実にできるという人物はスーパーマン以外いないかもしれない。それでもなお、将来につなげる希望を託すとすれば、私は、山尾志桜里前政調会長しかいないと思う。