


ジョニー・デップを父に、フランス人でシンガーであり女優であるヴァネッサ・パラディを母にパリで誕生した、リリー・デップ・メロディ・デップ(17)――。
数年前にアメリカ映画で女優としてのデビューを飾った彼女の新作は、6月3日から公開の『ザ・ダンサー』。女性監督ステファニー・ディ・ギアストがメガホンをとるフランス映画だ。
創作ダンスの元祖とされるロアー・フラーがテーマの作品で、リリー・ローズは伝説のダンサー、イサドラ・ダンカンを演じた。
20世紀初頭を背景に芸術としての祖作ダンスに人生をかける女性たちの生きざまが感動的な作品だ。
アメリカンな英語はペラペラでティーンエージャーと思えないしっかりした発言。大物になること間違いなし。
――映画『ザ・ダンサー』では見事な踊りを披露していますね。トレーニングは大変でしたか?
私がイサドラ役に決まったのは撮影のほんの2か月前のことだったの。他の撮影にかかりっきりでトレーニングできなかった。だからダンスで難しいところはダブルを使ったの。高いレベルに達するまでには長い時間かかるから。でも自分で踊ったところもかなりあるの。振付師と一緒に振り付けを考えながら。
――役作りで工夫した点は?
イサドラは感じたままを踊りに表現するタイプのダンサーだったの。その辺に焦点を絞った。だから可能な限り自然に踊ろうとした。イサドラという人の個性を大切にしようと思った。彼女の考えかたを尊重しようと思った。
――下着姿で踊る挑発的な人だったようですが、そんな彼女の面をどう演じようと思いましたか?
私が挑発的になれるのは、演技をしているときだけなの。役になり切った時、自然に挑発的な女性になれる。役を演じ切るために、彼女のメンタリティーを理解することが必要だった。彼女になりきり、アートフォームとしてのダンスに自由奔放に取り組もうとしたわ。
――初めて女優になりたいと言ったときのご両親の反応は?
両親は私がやりたいと思う事に対してとても協力的で、援助してくれる。私が自分で選んだ道であれば、と言ってくれるわ。