浦和で6シーズン目の指揮を執るミハイロ・ペトロヴィッチ監督(写真:Getty Images)
浦和で6シーズン目の指揮を執るミハイロ・ペトロヴィッチ監督(写真:Getty Images)
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 “DAZN元年”とも言われるJリーグ25年目のシーズン。実際に多額の賞金がクラブに入るのは来年以降だが、国内外からの積極補強が目立ち、リーグの競争力アップに期待がかかる。そこで順位を予想してみた。

1位:浦和
2位:G大阪
3位:鹿島
4位:広島

 3年ぶりに1ステージ制に戻り、年間勝ち点で優勝が決まるが、終盤まで優勝争いはもつれる可能性が高い。優勝候補は鹿島、浦和、G大阪、広島の4クラブと見るが、最も有利な状況にあるのは浦和レッズだろう。前回のチャンピオンシップ決勝で鹿島に競り負けたが、ACLを戦いながら74の勝ち点を稼いだ実績は軽視できない。

 数年来、惜しいところでJ1タイトルを逃してきた浦和だが、持ち前のパスサッカーをベースに“球際の強さ”などを強化して臨んだ昨季はルヴァン杯で優勝、年間勝ち点1位、2ndステージ優勝など前進は見られた。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任6年目を迎え、ベースとなる主力はそのままに、菊池大介やラファエル・シルバといった実力者を加えて選手層をアップさせている。シーズン最初のタイトルをかけたゼロックスで再び鹿島に敗れたが、大一番で想定される課題が出たことはシーズンに生かされるはずだ。

 ただ、年間勝ち点で優勝が決まる今季は鹿島を含むライバルたちもチャンピオンシップやステージ優勝といったものを想定せずに勝ち点を積み上げることに集中してくるわけで、独走状態になることは考えにくい。スタートダッシュも大事だが、やはり終盤に来る上位との直接対決で勝負弱さを克服できるかどうかにJ1タイトルはかかっている。

 2位をG大阪にしたのは主力の移籍などマイナス要素が重なった昨シーズンから上積みが期待できるため。若手の成長はもちろんだが、昨年途中から加入したアデミウソンがチームに順応し、得点王も狙える状態にある。高い技術に目が行きがちだが、もともと個の力に頼るタイプではなく、周囲との連携が磨かれるほどゴール前のセンスを発揮できる。

 唯一、主力の入れ替わりが見られるCBもファビオとJ2で力を付けた三浦弦太のコンビがACLから安定感を示しており、昨年の42失点から大幅に減らすことも可能だ。未知の不安材料としてはベテランの今野泰幸や遠藤保仁がさらに1年加齢したことだが、長年に渡り若手以上に良いコンディションを維持している彼らのことを不安視しすぎても仕方が無い。ただ、U-19アジア選手権でブレークしたボランチの市丸瑞希など若手の成長による底上げが重要であることは5年目の長谷川健太監督も認識しているはず。ACLとの過密日程を逆利用する形でそれを実現したいところだ。

 もう1つG大阪の強みとしてあげたいのがベンチの充実ぶりだ。純粋に選手層で言えば1位に予想した浦和や前回王者の鹿島に軍配があがるが、G大阪は新加入の泉澤仁や井出遥也など個性的なオプションがそろい、スタメンの選手と明確に特徴が異なる。もちろん主力にけがや出定停止が生じれば彼らがバックアップとしての役割を果たすことになるが、交代枠のオプションはJ1随一だ。特に大宮の上位躍進に貢献した泉澤は左からの右足クロスという武器を備えており、192cmのFW長沢駿とのホットラインは対戦相手の脅威になりそうだ。

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