流行に敏感なロンドンのゲイっ子に、五輪で活躍する日本男子はどう映るのか。溢れる好奇心を抑えられず、週刊朝日記者(独身アラフォー♂)は"突撃取材"を敢行した。

 ロンドンのゲイタウンにある人気店、その名もズバリ「G-A-Y」。正直、かなり近づきにくいが、意を決して入店。事前に用意した体操の内村航平、競泳の入江陵介、テニスの錦織圭、ハンマー投げの室伏広治、柔道の穴井隆将の5人の写真を見せ、誰がイケてるかを聞くのだ。

 東洋人の記者に気付くと、ウインクの嵐、嵐、嵐! 遠のく意識を引き戻し、黒ぶち眼鏡でおっとりした雰囲気のブラジル人留学生、ディアゴ君(21)に話しかけた。

「日本人の活躍は知ってるよ。やっぱ、内村君かなあ。腕の筋肉が素敵だよね。うふふ」

 スキニージーンズを着こなした金髪モード系のジョージ君(22)も、

「あら、内村君じゃない? 完璧な演技だって開いたわ。ボディーに惚れ惚れよ」

 意外だったのは、写真もないのに名前が挙がった体操の田中和仁だ。

「途中まで2位だったのに、銀を逃したじゃない。しょぼんとした顔が"ソー・キュート"だったわ」(アパレル勤務のジェームズ君、31歳)

 総じて人気は"草食系"。日本が誇るマッチョ系、室伏、穴井のご指名がないため、「この2人は?」と開くと、皆さん、首を振るばかり。ロンドンっ子は"ガチムチ" NGか。

※週刊朝日 2012年8月17・24日号

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