3組に1組が離婚しているといわれる日本。離婚するカップルとしないカップルには、どんな差があるのだろうか? 「ブライダル総研」(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ)の調査で、離婚経験者(離婚経験が一度ある現在独身者)と、有配偶者(初婚同士の既婚者)との間にある大きな差が判明した。
離婚経験者に離婚の経緯を聞いたところ、離婚を望んでいたのは6割が女性だった。最も多い離婚理由に挙げられたのは「価値観の違い」。次いで「人生観の違い」「性格の不一致」と、似たような理由が並んだ。
男女で大きな差が出たのは、「育児の非協力」「借金」「家事の非協力」といった項目で、これは圧倒的に女性が多く、男性はわずかだった。逆に男性が多く、女性が少なくなかった項目はなく、若干だけ男性が上回ったのは「時間のすれ違い」という、気持ちの面が大きく作用する理由が選ばれた。
興味深いのは、離婚経験者は有配偶者と比較し、周囲に離婚経験者がいる割合が高いという点だ。経験者が身近にいることで、離婚のハードルが下がるといえるのかもしれない。例えば両親が離婚していれば、離婚は非現実的な出来事ではなく身近な出来事であり、特別難しいことでもなくなるだろう。実際に、筆者も姉が離婚経験者で、さらに再婚もしているため、結婚も離婚も再婚も、さほどハードルが高いイベントだとは思わない。3組に1組が離婚する現状では、このまま離婚率が上昇し続けても、不思議ではないのかもしれない。
一方、有配偶者に「今まで離婚や別居を考えたことはないか」を聞いたところ、約5割があると回答している。同じように離婚を考えながらも、実際に離婚してしまう人と、そうでない人との間にはどんな差があるのだろうか?
結婚を決めてから、2人でやったこと、2人の関係性で深めたところを聞いてみると、そこに大きな差が出た。離婚経験者に比べて有配偶者の方が高かったのは、「自分の性格を理解してもらう」「自分と配偶者の家族が親しくなる」「相手の親族や友人を知る」「2人の金銭感覚をすり合わせる」「配偶者と自分の家族が親しくなる」「自分の親族や友人を知ってもらう」「2人の価値観をすり合わせる」といった項目だった。
つまり、次の5つのポイントが、離婚しないために必要な項目と言えるのではないだろうか。