その投手陣を助けたい打線では、古巣との対戦になる村田修一に期待したいところ。今季は打率.302、25本塁打、81打点と結果を残し、その中でもDeNA戦は打率.319、10本塁打、19打点と得意にしていた。さらにシーズン終盤の10試合で計37打数16安打の打率.432、5本塁打、12打点と調子を上げており、CSでの爆発予感タップリだ。

 さらに大きなカギを握るのが、守護神の澤村拓一だろう。今季は自己最多の63試合に登板して6勝4敗37セーブ、防御率2.66でセーブ王のタイトルを獲得したが、シーズン終盤は救援失敗が続いて信頼感は揺らいだまま。特に菅野智之、内海哲也の2ケタ勝利を帳消しにするなど、重圧のかかるマウンドで痛打を浴びる場面が目立った。CSでは自身の価値が問われる勝負のマウンドとなる。

 過去9年のCSファーストステージでの勝ち上がりチームを振り返ると、セ・リーグでは2位が6度で3位が3度。日程を見ると、09年以外はすべて初戦に勝利したチームが突破している。2戦先勝の超短期決戦においては初戦への比重が非常に大きいことが改めて分かる。節目の10度目のCSはどのような結果となるのか。例年になく盛り上がったプロ野球界の締めくくりに相応しい熱戦を期待したい。