手倉森Jが封じるべきは、背番号8のパボン(写真:Getty Images)
手倉森Jが封じるべきは、背番号8のパボン(写真:Getty Images)
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練習に励む手倉森ジャパンの選手たち(撮影・兼子愼一郎)
練習に励む手倉森ジャパンの選手たち(撮影・兼子愼一郎)

 リオ五輪の初戦でナイジェリアと壮絶な打ち合いから4-5で敗れたU-23日本代表。現地時間7日の21時(日本時間8日10時)にはコロンビア戦が控えている。この試合に勝たない限り準々決勝に進出する道はない。ナイジェリア戦の敗因はミスから決定機を作られたことだが、突き詰めて言うなら最も警戒しなければならない選手をフリーにし過ぎたことだ。それは左サイドハーフのエテボである。アフリカ予選では5試合で5ゴールという決定力を見せた。そして日本戦でも4ゴールを奪い、勝利の立役者となった。日本は4-3-3で中盤にはボランチの遠藤、原川、大島の3選手を起用しながらも、ベンチで戦況を見守ったDF岩波は「3ボランチだったが、誰かがいるだけの守備になってしまった」と反省点を口にした。

 ナイジェリアの得点は、PKを与えたFWウマルの突破以外はすべて右サイドからの攻撃だった。そしてエテボはペナルティエリア左で1点目(チームの2点目)、DF植田のクリアを決めたペナルティエリア中央での2点目、PKから3点目、そして4点目はペナルティエリア外の右サイドから4点目と、神出鬼没なプレーで高い決定力を示した。彼をフリーにしてしまったことが日本の敗因でもある。

 そしてコロンビア戦だが、このチームのキーマンもスウェーデン戦ではエテボと同じ左サイドハーフでプレーした8番のパボンである。彼の特徴は、左サイドで攻撃の起点となりながら、するするとセントラルMFにポジションを移して攻撃陣をリードすることだ。2年前のブラジルW杯では同じ動きをするハメス・ロドリゲスに日本は痛い目に遭ったが、彼のプレーをスケールダウンしたのがパボンといえる。スウェーデン戦ではセンターサークル付近でボールを受けると、ドリブルでタメを作りながらグティエレスに決定的なスルーパスを出して先制点をアシストし、リードを許した後半30分にはPKから同点弾を決めた。

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