どんなお葬式をするかも大切ですが、希望する葬式を実現できる葬儀社選びも重要です。週刊朝日ムック『はじめての遺言・葬式・お墓』(朝日新聞出版)で紹介した、いい葬儀社を見極める7つのポイントをお教えします。監修は葬祭カウンセラーの二村祐輔さんです。
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希望する葬式の規模や形態が固まったら、それに沿った葬式が実現できる葬儀社を探します。葬儀社は、「町の葬儀屋さん」といわれる葬儀専門業者と、葬儀プランの前払い割賦販売を提供する互助会に二分されます。ただ近年は自社では施行せず、窓口となって受注し、提携する葬儀社につなぐ仲介業者が増えています。
とりわけ、スーパー大手のイオンが2009年、葬儀仲介に参入し、店舗内の窓口で一律料金の葬式プランの取り扱いを始めたことは、業界に大きな変化をもたらしました。たとえば、それまで「ドンブリ勘定」「不明瞭」との批判があった料金が明確化しつつあります。その一方で価格競争が激化し、実態の怪しい業者が紛れ込んだり、格安をうたいながら追加で高額請求したりするトラブルも発生しています。
選ぶ際のポイントはまず、個人情報の取り扱いが万全であることが大前提。これは事前相談の段階から、氏名、住所はもちろん、本籍やお墓、家計の状況など、プライバシーに関わる個人情報をかなり渡すことになるからです。昔はこうした情報が関連会社の営業の参考資料に使われる例もありましたが、今は厳重に管理されることになっています。企業理念や認証マークの有無などで見極めましょう。
また、葬儀社との間で起こりやすいのは、やはり料金トラブルです。プラン内容が不明瞭だったり、オプションが説明なしに付けられて追加請求されたりして、最終的に想定より高くなるケースも少なくありません。まして、生前予約をしても葬儀社がつぶれては元も子もありません。
これらを避けるには、経営主体を見極め、明細の付いた見積書を出してもらうこと、プランの中身やオプションについて納得のいくまで説明を求めることが肝心です。さらに、大事な儀式を任せるのですから、スタッフの資質もチェックしましょう。身だしなみはもちろん、説明がわかりやすいか、疑問に丁寧に答えてくれるかも重要です。(取材・文/塩田真美)