しかし、ファーストレグでオリギに飛び出しの恐怖を植え付けられたドルトムントは、同じ轍を踏まず、警戒心を強めて対応した。前半はリヴァプールにポゼッション率58%とボールを握られるも、被枠内シュートは0。裏のスペースをしっかりと守り、決定的なシーンを作らせなかった。

 ところが、その次にリヴァプールがターゲットを定めたのが、ドルトムントの中盤の底のスペースである。

 後半開始直後の48分、リヴァプールは中盤からエムレ・ジャンがワンツーでカストロとヴァイグルを抜き去って相手の中盤の底へ侵入。ドルトムントの最終ラインが足を止めた瞬間、スルーパスを送り、オリギが1点を返した。

 ドルトムントはゴンサロ・カストロが前掛かりになり、1人残ったユリアン・ヴァイグル周辺のスペースが空きやすい。リヴァプールにとって、セカンドレグでは、この中央を突く攻撃が最も効果的だった。

 ところが、反撃ムードもつかの間。リヴァプールは57分にマルコ・ロイスに追加点を食らい、1-3と突き放され、終始3点を追う展開に広げられてしまう。

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