「小さいうちは無理してピーマンを食べなくても大丈夫。ブロッコリー、カボチャなど、ほかの緑黄色野菜で栄養を補えばいいのです。ただ、嫌いでも、食卓に出し続けて、親がおいしそうに食べる姿を見せることも大切。年齢とともに興味が出てきます」

 注意したいのは、子どもが食事中にこぼして親に怒られた、無理矢理食べさせられたなどの経験から「嫌悪学習」をしてしまうこと。そのとき食べたものが嫌いになることもあります。

 また近年、味を感じなくなる味覚低下などの症状が現れる「味覚障害」が注目を集めています。原因と考えられるのが、亜鉛不足。ファストフードや清涼飲料水などに含まれる添加物が亜鉛の吸収を妨げるので、摂りすぎには注意してください。親子一緒に楽しく食べる経験がなにより大事なのですから。

帝京科学大学 児童教育学科教授 上田玲子先生
専門は小児栄養学。管理栄養士として、小児科、産婦人科での栄養指導を経て、現職。著書に『はじめての離乳食』(主婦の友社)、編著書に『子どもの食生活―保育と小児栄養―』(ななみ書房)ほか

※AERA with Baby 2016年4月号より抜粋

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