上原浩治と田沢純一のレッドソックス勢は、新守護神クレイグ・キンブレル加入で出番が1イニング前倒しに。クローザーからセットアッパーとなって8回を任される上原は、昨年8月に打球を受けて右手首を骨折したが、オープン戦で復帰済み。当初は上原らしくない投球だったが、開幕にはきっちり間に合わせてきた。3年連続で60試合以上に登板している田沢の心配は疲労蓄積だけ。プレッシャーの減る中継ぎで結果を残し、FAとなるオフを迎えたい。

 ドジャース移籍目前から一転、マリナーズ残留となった岩隈久志は、オープン戦が12イニングで16安打、4四球、8失点と不安な内容。昨季も前半戦では背中の故障で離脱するなど不本意な結果だっただけに、調整面の課題を克服する必要があるかもしれない。その岩隈と今季からチームメイトとなった青木宣親はオープン戦でまずまずの結果。昨季に苦しめられた脳震とうの影響さえなければ、持ち味の出塁率を生かしてリードオフマンとしての働きが期待できる。

 ブルージェイズからカブスへ移籍した川崎宗則は、オープン戦で4割近い打率を残していたものの開幕メジャー入りならず。マイナー契約を結び直して昇格のチャンスをうかがうことになった。カブスの内野陣は強力だが、一角が崩れるとすれば若手アディソン・ラッセルが守る遊撃か。昨季は3Aで15勝を挙げたインディアンスの村田透も開幕はマイナーから。リーグ屈指の先発陣を擁するチームでチャンスはなかなか回ってこないかもしれないが、過密日程による駒不足などで声がかかった際にはしっかりアピールしたい。

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