年齢を経てますます大切なのは、毎日を機嫌よく過ごす力「ごきげん力」ではないでしょうか。
人生いいこともあれば、悪いこともある。馬が合う人もいれば、合わない人もいる。でも、どんなときでも「ごきげん力」さえあれば、大丈夫。
元吉本興業の名物マネージャーで、現在、「笑い」や「元気」などをテーマに年間300回ものセミナー・講演を行う大谷由里子(52歳)さんがお送りする「ごきげんに生きるための方法」。
大人気イラストレーターの上大岡トメさんのコラボ4コマも同時連載中です!
また、連載好評につき、なんと一冊の書籍になりました! 『ごきげんで生きる48の方法』、現在、好評発売中です!
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わたしの祖父母は、孫や父母のために、あるだけお金を使った。
それだけでなく、自分が欲しいものも、ちゃんと買っていた。
そんな祖父母の口癖は、
「葬式代だけは、ちゃんと残している」
「生きているうちに誰かのために使ったら『ありがとう』って、言ってもらえるけれど、死んで残していても、『ありがとう』って言ってもらってもわからへん。そんなのイヤやわ」
気前良くて、明るい祖父母だった。
そんな祖父母だから、わたしもわたしの家族も長生きしててほしかった。
寝込んでも、ボケても、「早く死んでほしい」なんて、誰ひとり思わなかった。
それどころか、
「全部、わたしらに使ってくれても、葬式くらいあげてあげるよ」
なんて言って、笑っていた。
どうもその血筋なのか、母も言う。
「葬式代は残しているけれど、預金は、あんたらのために使ったわ」
そして、いつでも気前が良い。