ちなみに大豆以外の豆や芋類、かぼちゃは野菜ではなく炭水化物のグループに入り、海藻ときのこ類は野菜のグループに含まれるというルールも覚えておこう。たったこれだけ。これならできそうな気がするはずだ。

 同時に気をつけたいのが(2)の「ゆっくり食べる」こと。ご存知のとおり、食べ始めから脳内の満腹中枢が刺激され、満腹を認識するまでには約20分かかる。早食いは必要以上に食べてしまうことになる。

 さて、この方法がなぜ正月太りに効果的なのか少し説明したい。

 近年の栄養学研究では、食べる時間や順序、速度によって同じ量を食べても太りにくくなったり、血糖値が上がりにくくなったりするということがわかってきた。これが「時間栄養学」という考え方だ。食事量や栄養価、カロリー制限を細かく知らなくても実践できるため、続けやすい手軽な方法として注目を集めている。

 この研究によると、食事のはじめに食物繊維を多く含む食品(野菜)を食べることで、腸内の糖質の吸収が遅くなり、血糖値の上昇がゆるやかになるという。さらに食欲や体重抑制の働きがあるインクレチンというホルモンが分泌され、インスリン分泌の急上昇も防げるんだとか。ちなみに食物繊維を含む野菜と同時に摂取した油と酢は、さらに吸収を遅らせる働きがあるそうだ。

 また、糖質を多く含むごはんやパンなど炭水化物を最後に食べることで、摂取量自体も自然と減る。血糖値が上がらない=インスリン分泌が少ない=内臓脂肪、肥満、高血圧の予防にもつながるということになる。

 とはいえ、実践する上で難しいことは一切なし! バランスよく、順序を守って、ゆっくり食べるだけでいいのだ。

 今回はおせちメニューを例に紹介したが、毎日の生活にも応用できるので、ぜひ試してみて欲しい。正月太りを防いで、新年は軽やかな心と体でスタートしよう!

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