最近では“カメラ”といえば“デジタルカメラ”というくらい普及しした“デジカメ”。携帯にもデジカメが標準装備され、高級な一眼レフカメラでなくても、コンパクトデジタルカメラならもはや一家に一台と言っても過言ではないと思います。
そんな誰もが当たり前に使っている“デジカメ”ですが、一体どういったものなのかと聞かれて、きちんと説明できる人は少ないのではないでしょうか?
電子式カメラが登場したのは1981年、今から30年以上も前のこと。当時、電子式カメラはコンピュータと同じ領域の機械という認識が強く、写真データの保存にはコンピュータで使われていた磁気ディスクが使用されていました。光を電気信号に変換して保存しコンピュータ上で再生できる画期的なこの技術は、コンピュータ分野に明るい人たちには受けていましたが、90年代前半に至っても、カメラメーカーや光学機器メーカーによる商品開発が進んだとはいえ、まだまだ画素数が低いため画像が荒く、その割りには高価だったので一般的ではなかったようです。
90年代後半くらいになると、パソコン雑誌などでも頻繁に取り上げらるようになります。もともとパソコンで使用していたメモリーカード類(シリコンディスク系)をデジタルカメラの記憶媒体として採用したことで、写真データのやり取りが格段に楽になったことや、撮ってすぐに画像を確認できる便利さ、さらにパソコン・ブームも相まって“デジカメ”の認知度が高まっていったのです。
そして2000年にはデジタルカメラ内蔵の携帯電話が登場します。写真を添えたメール、いわゆる“写メール”の爆発的な流行により、デジタル写真はごく一般的なものとなっていきました。それにともなってデジタルカメラはより身近になり、その上、操作も簡単なことから老若男女に広く普及していきました。
2000年代は、一眼レフタイプの登場・普及、新しいセンサーの開発なども進み、500万画素、1000万画素、2000万越えと高画質化が加速。現在ではフルHD動画撮影も当たり前となっています。
こんな風にデジタルカメラの歴史を紐解いてみても、「別に使えてるんだからそれでいんじゃね?(語尾上げ)」とか「いまどきスマホで十分だよ」などと一蹴されてしまいそうですが、どんなものでも“仕組み”を知って理解していれば、いざというときに最高のパフォーマンスを発揮できるもの。
カメラの場合、単に記録として写真を撮るだけではなく、せっかくの思い出を工夫を凝らした“作品”として撮影してみたり、ここぞというシーンをよりキレイに残したりするためには、何よりも知識が必要です。また、いざカメラを購入しようと思ったときに、その場しのぎの検索で、付け焼き刃な知識だけで売り場に向かっても、結局は店員さんオススメのカメラを買ってしまう…… そんな経験もなくなるはず。
いよいよゴールデンウイークに突入。今年は暦があまり良くなかったせいで、後半の4連休しか出かけられないという方でも、旅行や行楽にカメラは欠かせません。良くなかった暦を逆手に取って、この機会に“デジカメ”についてもっと勉強してみてはいかがでしょうか。
そこでオススメなのが、「1日の集中講座で操作が自由自在に!」と銘打った『図解 デジタルカメラの仕組み』(アサヒオリジナル)。この本では、デジカメそのものの仕組みからカメラの清掃方法や理想的な充電方法に至るまでを、図解を交えて解説。自由自在にデジタルカメラを操作するための“知識”がこの一冊に詰まっています。
旅行へ出かける前に即席で勉強しておくもよし、じっくり読んで普段使っている機材のことを再認識するものよしのカメラ本です。このゴールデンウイークを利用して知識の幅を広げてみてはいかがでしょうか。